中国・深圳の日本人学校の男児死亡、腹など刺されたか…拘束された中国人の動機は不明
【深圳=鈴木隆弘、田村美穂】中国広東省
貴島善子・広州総領事は19日朝、深圳市内で記者団の取材に応じ、男児が死亡したと明らかにした。「残念ながら逝去された。心からお悔やみ申し上げる」と述べ、事件の背景について中国側に情報提供を求めていくと強調した。在中国日本大使館は19日、半旗を掲げて哀悼の意を表した。金杉憲治・駐中国大使も同日、深圳に入る。
男児は18日朝、日本人学校から約200メートル離れた路上で襲われ、病院に搬送された。腹などを刺されたという目撃情報がある。男は警察に拘束され、取り調べを受けているが、動機は明らかになっていない。
中国では6月にも、江蘇省蘇州で日本人の母子ら3人が襲われ、スクールバスの誘導係の中国人女性が死亡した。日本大使館は、中国側に警備強化や再発防止を求め、日本側も学校の安全対策を進めていた。在留邦人の多い中国で、邦人の安全確保が重要な課題となっている。
事件があった深圳は香港に隣接し、ハイテク産業の集積地で日本企業も多く進出している。深圳日本人学校は、日本人も多く住むマンションがある住宅街にある。
09/19 09:01
読売新聞