中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領が会談…対米意識し結束確認「歴史上、最良の時期」

 【アスタナ=東慶一郎】中国の 習近平シージンピン 国家主席とロシアのプーチン大統領は3日、カザフスタンのアスタナで会談した。両首脳は友好関係を確認し、ウクライナ侵略で対立する米国などを念頭に置いた結束を強調した。

 プーチン氏は会談冒頭で中露関係について、「歴史上、最良の時期を迎えている」と述べた。習氏も「永遠の友好関係を維持しなければならない」と応じた。会談は中露が主導する上海協力機構(SCO)首脳会議に合わせて行われた。

 露大統領府とタス通信によると、プーチン氏はSCOを「公正で多極的な世界秩序の重要な柱としての役割を強化してきた」と称賛した。習氏もSCOの「運命共同体としての結束力強化を目指す」と語った。4日に行われるSCO首脳会議では、ウクライナ侵略を支持するロシアの隣国ベラルーシの加盟が決まる見通しだ。

 習氏は会談で「違法な一方的制裁や覇権主義に対抗するロシアを支持する」と述べ、あからさまに米欧を非難した。ウクライナ情勢については、「政治的解決に向け、積極的な努力を継続する用意がある」と語った。露大統領報道官によると、両首脳はロシア抜きでの和平交渉は無意味だとの認識で一致した。

 露政府高官によると、交渉が難航しているとされるモンゴル経由でロシアから中国に通じる天然ガスパイプライン計画「シベリアの力2」について、両首脳は早期合意を目指すよう指示した。

 両氏の会談はプーチン氏が訪中した5月以来。タス通信によれば、会談時間は約50分だった。

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