Intelが2年延長保証の対象CPUを発表、クラッシュ多発CPUの無償交換が可能に


第13世代Coreプロセッサーおよび14世代Coreプロセッサーで発生しているクラッシュ問題について、Intelは自社の設計に問題があったことを認めており、一部のCPUの保証期間を2年延長することを表明していました。新たに、保証期間延長の対象となるCPUの一覧が発表されました。
Additional Warranty Updates on Intel Core 13th/14th Gen Desktop Processors - Intel Community
https://community.intel.com/t5/Processors/Additional-Warranty-Updates-on-Intel-Core-13th-14th-Gen-Desktop/m-p/1620853
ボックス版およびトレイ版インテル® プロセッサーの保証ポリシー
https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/support/articles/000024255/processors.html
第13・14世代Coreプロセッサーを搭載したPCでは「ゲームがクラッシュする」「ソフトウェアを正常に実行できない」といった不具合が報告されています。Intelは2024年4月に「クラッシュの原因はマザーボードのオーバークロック設定にある」と主張していましたが、2024年7月には自社の設計に問題があったことを認めて不具合を修正するパッチの配信を約束しました。
Intelが自社の設計が原因で第13・14世代CPUに不具合が発生していることをついに認める - GIGAZINE


Intelによると、クラッシュ問題は「マイクロコードに不具合が存在し、プロセッサーに異常に高い電圧がかかる」というものだったとのこと。このため、クラッシュ問題が発生したプロセッサーは電圧上昇によって物理的に破損している可能性が高く、修正パッチを導入しても元通りの性能を発揮できない可能性が指摘されています。この指摘を受けてか、Intelは2024年8月に第13・14世代Coreプロセッサーの保証期間を2年延長することを発表しました。
Intelがクラッシュ問題多発CPUの保証期間を2年延長することを決定 - GIGAZINE


そして、Intelは2024年8月5日に保証期間延長の対象となるCPUの一覧を発表しました。保証期間延長の対象となった第13世代Coreプロセッサーは以下の12種類。
・i9-13900KS
・i9-13900K
・i9-13900KF
・i9-13900F
・i9-13900
・i7-13700K
・i7-13700KF
・i7-13790F
・i7-13700F
・i7-13700
・i5-13600K
・i5-13600KF
延長対象の14世代Coreプロセッサーは以下の12種類です。
・i9-14900KS
・i9-14900K
・i9-14900KF
・i9-14900F
・i9-14900
・i7-14700K
・i7-14700KF
・i7-14790F
・i7-14700F
・i7-14700
・i5-14600K
・i5-14600KF
延長保証は、自作PC市場で流通しているボックス版プロセッサーと、PCメーカー向けに販売されているトレイ版プロセッサーの両方が対象となります。第12世代以降のプロセッサーには3年間の限定保証が付与されているため、今回の延長保証の対象となったモデルは合計5年間保証を受けられることになります。
Intelは、プロセッサーの交換が必要なユーザーに対して、ボックス版プロセッサーを使っている場合はIntelのカスタマーサポートに、トレイ版プロセッサーを使っている場合はPCの購入元に連絡するように案内しています。
なお、第13・14世代Coreプロセッサーに関してはノートPCでも問題が発生するという指摘が多数存在しますが、Intelは依然としてノートPC版プロセッサーの問題を認めていません。

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