Adobeがビジョンを迅速に実現化する生成AI新機能をIllustratorやPhotoshopに搭載


Adobeが、IllustratorやPhotoshopに、デザイナーがビジョンを迅速に実現するため、クリエイティブワークフローを加速して作業に費やす時間を削減する新機能を搭載したことを発表しました。
Adobe - Adobe Unveils Powerful New Innovations in Illustrator and Photoshop Unlocking New Design Possibilities for Creative Pros
https://news.adobe.com/news/news-details/2024/Adobe-Unveils-Powerful-New-Innovations-in-Illustrator-and-Photoshop-Unlocking-New-Design-Possibilities-for-Creative-Pros/default.aspx
Explore new ways to accelerate your creative workflows with the latest innovations in Illustrator| Adobe Blog
https://blog.adobe.com/en/publish/2024/07/23/explore-new-creative-frontiers-latest-innovations-illustrator
Supercharge Core Creative Workflows with Adobe Photoshop’s Latest Update | Adobe Blog
https://blog.adobe.com/en/publish/2024/07/23/supercharge-core-creative-workflows-adobe-photoshops-latest-update
Illustratorに追加されたのは以下のような新機能です。
◆Generative Shape Fill(生成図形塗りつぶし)
「生成図形塗りつぶし」は、最新のFirefly Vector Modelを利用して、いろいろなスタイルで図形を素早く塗りつぶし、ワークフローを高速化してくれる機能です。
Breaking down new Generative Shape Fill (beta) in Illustrator w/ Paul Trani | Adobe Creative Cloud - YouTube

元絵を描いたあと、生成AIのツールバーから「図形塗りつぶし」を選択します。


「Generating……」と作業中のダイアログが登場。


数秒で、生成AIが塗りつぶしを行った画像が表示されました。


生成されるのはスタイルが異なる3種類の画像です。2つめのスタイルはこんな感じ。


3つめのスタイルはこんな感じ。


Illustratorらしく、生成された画像はベクター形式なので、自分の手で微調整を行うことができます。


完全に生成AIにお任せすることもできますが、「こういう色塗りをしてほしい」という方針を指定することも可能。「white bird with green large leaves」と指定しました。


指定した内容に基づいた画像が生成されました。


◆Enhanced Text to Pattern(テキストからベクター生成の強化)
以前から搭載されている「テキストからベクター生成」機能が、最新のFireflyベクターモデルによって強化され、カスタマイズされたさまざまなベクトルパターンを生成し、編集・拡大縮小してイメージを作成可能。また、ライブラリにパターンを保存しておき、グラフィックデザインに適用することも簡単に行えます。
Breaking down enhanced Text to Pattern (beta) in Illustrator w/ Paul Trani | Adobe Creative Cloud - YouTube

◆Mockup(モックアップ)
ユーザーの要望に応じて、生産性を最適化するための機能として追加されたのが「Mockup」。オブジェクトの曲線や境界線に合わせてアートを自動的に調整することで、製品パッケージやアパレルなどのビジュアルプロトタイプを簡単に作成できます。


また、Photoshopには以下のような機能が追加されています。
◆Selection Brush Tool(選択ブラシツール)
ブラシを当てるだけで領域を選択できるようになります。ブラシ設定で不透明度や硬さを変更すれば、よりシームレスで細かな効果を得ることができます。たとえば、花に包まれた猫の画像で、猫の周りをざっくりと選択。


選択範囲を反転。


ガウスぼかしをかけると、猫の顔にだけピントが合ったような画像ができました。


◆Adjustment Brush Tool(調整ブラシツール)
ベータ版として提供されていたAdjustment Brush Toolが正式版になりました。ベータ版として提供されていたAdjustment Brush Toolが正式版になりました。ブラシで塗りつぶした部分にだけ色調補正の効果を適用できます。
調整をなにもかけていない状態のチョウの画像。


Adjustment Brush Toolで色相・輝度・白黒の調整を適用するとこんな感じに。


◆Text to Image, powered by Adobe Firefly Image 3 Model(テキストから画像へ・Adobe Firefly Image 3モデル使用)
同じくベータ版だった「Generate Image」が終わり、新たな「Text to Image」機能が導入されました。最新のAdobe Firefly Image 3モデルを使用して、テキストを入力すると数秒でアイデアが具体的に出力されます。


その他の新機能も含めて、PhotoshopおよびPhotoshop on the webで本日・2024年7月24日から利用可能になっているとのことです。

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