「Apple Vision Pro」にもパーソナルAIのApple Intelligenceを搭載することが計画されている
2024年6月、Appleは年次開発者会議・WWDC24の中でパーソナルAIの「Apple Intelligence」を発表しました。2024年秋頃リリース予定のApple Intelligenceは、iPhone・iPad・Macで利用できるようになるのですが、これをApple Vision Proに搭載する計画をAppleが進めていることが報じられています。
Apple’s Longer-Lasting Devices, iOS 19 and Apple Intelligence on the Vision Pro - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2024-06-30/apple-s-longer-lasting-devices-ios-19-and-apple-intelligence-on-the-vision-pro-ly1jnrw4
Apple reportedly working to bring AI to the Vision Pro | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/06/30/apple-reportedly-working-to-bring-ai-to-the-vision-pro/
The Vision Pro will get Apple Intelligence and “Go Deeper” in-store demos - The Verge
https://www.theverge.com/2024/6/30/24189328/vision-pro-apple-intelligence-in-store-demo-cheaper-version
Appleは2024年6月にApple Intelligenceを発表しました。Apple IntelligenceはiPhone・iPad・Macで使えるパーソナルAIで、一体どんなことができるようになるのかは、以下の記事を読めばわかります。
Appleが新たなパーソナルAIの「Apple Intelligence」を発表、OpenAIとの提携でSiriがChatGPTをサポート - GIGAZINE
Apple Intelligenceにはハードウェア要件として「A17 ProチップとMシリーズ」が挙げられており、記事作成時点で使えるiPhoneは「iPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Max」のみです。
「Apple IntelligenceはなぜiPhone 15 Pro以降が要件なのか」をApple幹部が説明 - GIGAZINE
Appleの空間コンピューティングデバイスであるApple Vision Proは、独自に設計されたデュアルチップデザインを採用しており、M2チップとR1チップを搭載しています。そのため、Apple Vision ProもApple Intelligenceのハードウェア要件を満たしているわけですが、記事作成時点ではApple Intelligence対応デバイスにApple Vision Proは含まれていません。
Apple Intelligenceを利用できるiPhoneが限られている理由としては、「8GB以上のメモリ(RAM)が必要だからでは」という意見もありますが、Apple Vision Proには16GBのRAMが搭載されており、この要件も問題なく満たしています。加えて、Apple Intelligenceが提供する「通知の優先順位付け」「ライティングツール」「新しいSiri」などの機能は、Apple Vision Proにこそふさわしい機能であるとBloombergは指摘。
加えて、Bloombergは「Apple Vision Proに搭載されているvisionOSは既存のiPadOSをベースに開発されていることを考慮すると、Apple IntelligenceをApple Vision Proで利用できるようにすることは、大きなエンジニアリング作業ではないはずです。課題としては、ユーザーインターフェース設計チームに複合現実(MR)環境下ですべてが正しく表示されるようにしてもらうことがあります」と記しました。
なお、BloombergによるとAppleはApple IntelligenceをApple Vision Proで利用できるようにするべく開発を進めているものの、2024年中に利用できるようになることはないようです。
この他、AppleはApple Vision Proの店頭でのデモンストレーションの方法を見直し、売上を伸ばすことを計画していることも報じられています。デモンストレーションの最大の変更点は、デモの中で顧客が自分のデバイスで撮影した写真や動画などを、デモ用のApple Vision Proに転送して閲覧できるようになるというもの。この新しいアプローチは記事作成時点ですべて展開中で、正式なリリース日程は2024年7月9日を予定しています。また、Appleはオフィスワークや動画視聴など特定の機能を時間をかけて試してみたいというユーザー向けに、「Go Deeper」と呼ばれるオプションの追加を検討しているそうです。
加えて、Appleはデモで使用されるApple Vision Proのヘッドセットバンドをデフォルトのソロループからデュアルループに変更しており、Bloombergは「ソロループは潜在的な顧客にとって快適ではなかったようです」と指摘しました。
07/01 10:39
GIGAZINE