MicrosoftがWindows搭載AI PCの最小システム要件を正式発表

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MicrosoftはAI開発企業のOpenAIと長期的なパートナーシップを結び、検索エンジンのBingにAI機能を組み込んだり、WindowsにチャットボットのCopilotを統合したりと、AIツールにアクセスするための新しい「Copilotキー」を追加したりと、AI機能の拡充を進めています。そんなMicrosoftが、Windows搭載の次世代AI PCで必要とされる最小システム要件を発表しました。
Windows 次世代 AI デバイスのハードウェア要件 - Microsoft サポート
https://support.microsoft.com/ja-jp/topic/35782169-6eab-4d63-a5c5-c498c3037364


Microsoft confirms Windows 11 Recall AI hardware requirements
https://www.windowslatest.com/2024/05/20/microsoft-confirms-windows-11-recall-ai-hardware-requirements/
Microsoftによると、Windows搭載の次世代AI PCの最小システム要件は、Windows 11の既存の最小システム要件を上回ります。Windows搭載の次世代AI PCに求められることとなる最小システム要件は以下の通り。なお、現地時間の2024年5月20日にMicrosoftはAIのために設計されたWindows PC向けの新しいカテゴリ「Copilot+ PC」を発表しており、「次世代AI PC」がこの「Copilot+ PC」を指すのは明らかです。
・承認されたリストのプロセッサまたはシステムオンチップ(SoC):承認されたリストには、40TOPS以上のNPUを持つ組み込みプロセッサあるいはSoCのみが含まれます。
・RAM:16GB DDR5/LPDDR5
・ストレージ:256GB SSD/UFS以上のストレージデバイス
発表された最小システム要件のうち、「プロセッサまたはSoCが40TOPS以上のNPUを持つ」という部分は、Intelの幹部がAI PCに求められることになるスペックとして語った内容の通りです。なお、このIntel幹部は「40TOPS以上のNPU」が必要となる理由について、「Copilotをローカルで実行可能にするため」と説明していました。
Intel幹部いわく「次世代AI PCには40TOPS以上のNPUが搭載されてCopilotをローカルで実行可能になる」 - GIGAZINE


Microsoftはディスプレイに表示したあらゆるものを記録してあとからCopilotに断片的なヒントから探してもらったり、スライダーで時間をさかのぼって取り出したりすることができるWindows 11向けの新しいAI機能「Recall」を発表しました。
MicrosoftがWindows 11の新AI機能「Recall」を発表、PCで見たもの行ったことをすべて記録しあとから検索できるパワフルすぎるAI検索機能 - GIGAZINE


これは次世代AI PCでのみ使える機能となるため、既存のIntelおよびAMDチップは「40TOPS以上のNPU」というAI PCの最小システム要件を満たしていないため使えない模様。次世代AI PCの最小システム要件を満たすのはSnapdragon Xシリーズ搭載のSnapdragon X、Surface Pro 11、Surface Laptop 7といった「Copilot+ PC」のみです。
WindowsのAI機能をローカル実行できる「Copilot+ PC」がAcer・ASUS・Dell・HP・Lenovo・Samsungから一斉に登場 - GIGAZINE


なお、IntelのMeteor Lakeに搭載されているNPUのAI処理能力は「11TOPS」、AMDのHawk PointベースのRyzenシリーズでもNPUのAI処理能力は「16TOPS」ですが、Intelが新しく発表したLunar Lakeに搭載されるNPUのAI処理能力は「45TOPS」です。
Intelの次世代プロセッサ「Lunar Lake」は「x86の根本を覆す電力効率」「前世代の3倍以上のAI性能」を備え各種AIをローカルで実行可能 - GIGAZINE


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