Huaweiが政府の支援を受けつつ高帯域幅メモリの生産を目指していることが明らかに


中国のメーカー・Huaweiが主導するコンソーシアムが、政府の支援を受けて、AIチップの主要コンポーネントとなる高帯域幅メモリ(HBM)の生産を2026年に始めることを目指していることがわかりました。
Huawei Leads Chinese Effort to Compete With Nvidia’s AI Chips — The Information
https://www.theinformation.com/articles/huawei-leads-chinese-effort-to-compete-with-nvidias-ai-chips
Huawei-led Chinese firms aim to make advanced memory chips by 2026, The Information reports | Reuters
https://www.reuters.com/technology/huawei-led-chinese-firms-aim-make-advanced-memory-chips-by-2026-information-2024-04-25/
China aims to break free from Western tech reliance with high-bandwidth memory chip push
https://the-decoder.com/china-aims-to-break-free-from-western-tech-reliance-with-high-bandwidth-memory-chip-push/
中国国内には、アメリカからの経済制裁を乗り越える形で自給自足の半導体製造ネットワークが構築されていることがわかっています。
Huaweiはアメリカによる経済制裁を乗り越えて自給自足のチップネットワークを構築している - GIGAZINE


AIチップに関しては、2022年時点でNVIDIAやAMDに対して中国への輸出禁止規制がかかっていて、中国では再販業者からサーバーを購入してNVIDIA製チップを入手していることが報じられています。
中国がアメリカに禁じられたはずのNVIDIA製AIチップをDell・Gigabyte・Supermicro製サーバーから取得していたことが明らかに - GIGAZINE


HBMは、DDRメモリなどと比較して少ない消費電力で高速なデータ転送が可能ですが、製造はそれだけ難度が高く、世界でも韓国のSK Hynix、Samsung Semiconductor、アメリカのMicron Techologyの3社しか製造していません。
なお、HBMそのものは禁輸措置の対象ではないのですが、製造技術の一部に、Huaweiがアクセスを禁じられている部分があるとのこと。
ニュースサイト・The Informationの報道によると、中国でのHBM生産計画は2023年にスタートし、Huaweiのほかに、アメリカのエンティティリストに入っている福建金華集積回路も参加しているそうです。
コンソーシアムでは少なくとも2つの製造ラインを構築し、内部的に競争させているとのこと。生産したHBMは主にHuaweiが購入することになるとのことです。

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