YouTubeが「広告ブロッカー」の取り締まりを強化しサードパーティーアプリも禁止に

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YouTubeが2024年4月16日に、広告をブロックする機能を持つサードパーティー製のアプリからYouTubeを視聴できなくする措置を講じたことを発表しました。
Enforcement on Third Party Apps - YouTube Community
https://support.google.com/youtube/thread/269521462
YouTube ad blocker crackdown: Third-party apps now under fire
https://bgr.com/tech/youtubes-ad-blocker-crackdown-expands-to-third-party-apps/
YouTubeは2023年に、広告ブロッカーをオフにするかYouTube Premiumに加入しないと動画を見られないようにする「世界的な取り組み」を開始しました。これにより、人気のコンテンツブロッカー「Adblock Plus」がYouTubeで機能しなくなり、公式サイトに問い合わせが殺到するといった混乱が発生しました。
YouTubeが広告を消す「Adblock Plus」をブロックし始めて大混乱に、Adblock Plus公式も対応に乗り出す - GIGAZINE

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YouTubeは「サードパーティー製アプリを使用している視聴者は、動画を再生しようとすると、バッファリングの問題が発生したり、『次のコンテンツはこのアプリでは利用できません』というエラーが表示されたりする場合があります」と述べて、広告ブロック機能を有する外部アプリでの視聴の制限を強化したことを発表しました。
YouTubeは、広告を主な収入源にしており、広告を非表示にすることは利用規約違反であるとの立場を明確に取っています。これまでは、広告ブロッカーを導入したブラウザでYouTubeを視聴するユーザーが主な対象でしたが、今回の措置により広告ブロック機能を持つサードパーティー製のアプリにも規制が拡大されました。
広告ブロッカーを搭載したサードパーティー製アプリとしては「Vanced」が有名でしたが、2022年に開発が中止されており、その背景にはYouTubeとの法的な衝突を回避する必要性があったのではないかと報じられたことがあります。
広告ブロック可能なYouTubeアプリ「Vanced」が開発中止に、Googleからの要請が原因か - GIGAZINE

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YouTubeは「当社は、サードパーティのアプリが当社のAPIサービス利用規約に従う場合にのみ、当社のAPIの使用を許可します。これらの規約に違反するアプリを見つけた場合、当社のプラットフォーム、作成者、閲覧者を保護するために適切な措置を講じます」と述べて、広告を非表示にするユーザーだけでなく、そのような機能を提供するアプリ開発者も規約違反との見方を改めて示しました。
広告をブロックするブラウザ拡張機能とアプリを通じた視聴が規制されたことにより、広告を見ずにYouTubeを利用するほぼ唯一の方法は有料サブスクリプションサービスに加入するのみとなりました。
なお、YouTube Premiumは2023年7月の値上げを経て記事作成時点では個人プランが月額1280円、ファミリープランが月額2280円となっているほか、同年9月には海外で試験運用されていた最安プランの「Premium Lite」が廃止されています。

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