AirPods 4買うならノイキャンモデル。しっかり差額分はたらきます

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Image: Florence Ion / Gizmodo US

今週金曜日、9月20日発売のAirPods 4。AirPods基本モデルで初めてアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載したヴァージョンがあります。AirPods 4は2万1800円。AirPods 4 ANC搭載ver.は2万9800円。その差、8,000円。

現時点で、ANC機能を使っている・絶対必要だと認識していない人にとっては、とっても迷う価格差です。

一足先に、AirPods 4 ANC搭載ver.を使っている米Gizmodo編集部いわく、迷ったらANC搭載ver.にしときなさい。その理由は、現代社会は刺激過多だから。以下、数日間だけど、使ってみたレビューです。


世界は刺激が強すぎる。なので、AppleのAirPods 4 ANC搭載モデルで、この世界のノイズをどこまでブロックできるのか試してみました。音楽を聴きたい人にとっては大歓迎されるANCですが、ANCは世界の音を、混沌を自分から切り離すツールとして使用することもできます。

発売前のAirPods 4 ANC搭載ver.を、デモ会場の外へ、街中に持ち出して実際に使ってみました。いざ意識すると街はノイズであふれています。都会のど真ん中で暮らしているわけでもないのに、電車の音、バスのクラクション、人々の叫び声(他人には知られたくないだろう内容を叫びあってケンカしている人に遭遇)…、聞きたくない音がたくさん。

よりスマートになったAirPods

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AirPods 4は、ANC搭載&非搭載の量モデルともに最新のH2チップを搭載し、声の分離や、パーソナライズされた空間オーディオに対応。ANCありの方が60ドル(日本では8,000円)高いです。ただ、この価格差はANCだけではなく、充電ケースのワイヤレス充電、探す機能に対応したスピーカー搭載も影響しています。また、ANC機能の一環として、外部音取り込みモードや会話感知機能もあります。

充電ケースは、ワイヤレス充電などの機能以前に、10%サイズダウンしたことで(柔らかい素材の服の)ポケットにいれてもあまり気にならないサイズ感に。

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AirPods 4のイヤホンは、「フィット感は格別」「これまで以上に多くの人の耳にしっかり自然にフィット」と、かなり装着感に力をいれている様子。過去のAirPodsでは、どうもしっくりこなくて、私の耳とAppleのイヤホンは相性が悪いと思って諦めていましたが、そんな私でもAirPods 4はかなりフィット感がいいです。ただし、6時間つけっぱなしで過ごした日は流石にちょっと痛みを感じましたけど。

AirPodsを使っていて、実はずっと感じている不安があります。それは、落とすのではないか、風でどっか飛んでいっちゃうのではないかということ。ちなみに、AirPods 4を使っていて、実際に落ちたことも飛んでいったこともないのですが、どうしてもそのライトさがそう思わせます。

それでいうと、個人的にはシリコンチップがあるAirPods Pro 2の方が安心感はありました。もちろん、これは心配性だったり、耳の形だったりも含め、個人によって感じ方は違うところですが。あくまでも個人的感想として、どうしても心配になって何度も耳元を確認しちゃうクセがでちゃったって話です。

ANCが作る自分の空間

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ちょっと気になるのは、ANC搭載ver.のAirPods 4の方でも、耳をしっかり塞いでいるわけではない(塞ぎづらい)ので、どうしても外の音がある程度聞こえちゃうということ。サンフランシスコを走るベイエリア高速鉄道(BART)、あれ、知ってる人は知ってると思いますが、めっっっっっっっちゃくちゃうるさいんです。

街に出る時、これに乗ってAirPods 4を装着して、ANCモードをONにしました。設定で会話感知とパーソナライズ音量もいじりました。が、BARTのドアがバチコーンと閉まる音は、イヤホンを介して低減されてもしっかり伝わってきました。聞いた瞬間、これはしっかりメモしとかなきゃと思うほどには伝わってきましたね。

ただ、電車が動き出し、左右のイヤホンをうまいこと調整していると、周辺音をより低減できる位置を見つけました。うまい位置が見つかると、AirPods 4のANC機能はさらに実力を発揮。近くに座った老夫婦が(なぜか)傷害致死についてディスカッションするのが、電車の騒音に邪魔されることなく聞こえました。(ちなみに、この時の私は音楽は聴いていません。ノイキャン性能をテストするため、ノイキャンをONにしつつ、何も聴いていない状態です。)

ジャパンタウンのモールでは、雑音が低減され近くに座った人たちの会話が聞こえすぎることもなく聞こえたし、バス車内では、エンジン音ではなく電子タバコを吸う若者を叱るおじさんの声を聞きつつ、音楽を楽しむこともできました。また、独り言でも誰かに対してでも、私が話し出すと、会話検知が発動して、大きな声を出す必要を感じずに自然に会話することができました。家では、2階にいた家族がエアコンの音を響かせる中、AirPodsが気にならない程度まで音を低減さえてくれました。

電車でも、家でも、ANCのおかげで自分の居場所ができた気がします。

AirPods 4では、新しいジェスチャーコントロールとして、頷いたり頭を振ったりで、SiriにYES/NOを伝えることができます。が、たった数日のレビューでは、テストと言えるほどSiriとジェスチャーを使う機会がなかったのが残念。

価格差分しっかり働いてくれる!

今年のAirPods 4の購入を検討している人は、ANCありなしで迷うと思います。8,000円…。ANC ver.をたった数日ではありますが、使ってみて思ったことは、これ、8,000円分の働きはしっかりしているなということ。なんせ、刺激だらけのカオスな現代社会ですから。ANCで周辺の音を低減させることで、自分のスペースを作り、自分の作業に没頭できるなら、8,000円には十分な価値があります。とくに私のように、周辺の音に影響されやすい人にとっては、ですね。

ANCだけでなく、ケースが少し小さくなった分紛失のリスクがあがったととることもでき、その場合は探す機能対応のスピーカーを内蔵した充電ケースは重宝しそうだし、ワイヤレス充電器ユーザーなら、ワイヤレス充電できた方がありがたいはず。

サウンドクオリティやバッテリーについては、長期レビューでじっくり試してみます。

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