「Xiaomi 14Tシリーズ」のカメラはライカ監修!しかも“おサイフケータイ対応”って大注目です

シャオミ・ジャパンが10月10日に新製品発表会を開催しました。目玉は最新スマートフォン「Xiaomi 14Tシリーズ」。昨年12月に発売された「Xiaomi 13Tシリーズ」の後継で、トリプルカメラを搭載し、急速充電にも対応するハイエンドモデルです。

Xiaomi 14Tシリーズは「Xiaomi 14T Pro」と「Xiaomi 14T」の2モデル展開。日本で発売されるTシリーズとして初めてライカと共同開発したカメラシステムを搭載していることが大きな特徴となっています。

▲Xiaomi 14T Proのカラバリは、チタングレー、チタンブラック、チタンブルーの3色。11月下旬以降発売予定で、オープンマーケット向けモデルは12+256GBモデルが10万9800円、12+512GBモデルが11万9800円。ソフトバンクも取り扱う

▲Xiaomi 14Tのカラバリは、レモングリーン、チタンブルー、チタングレーの3色。11月下旬発売予定で、auとUQ mibobileが取り扱う

実は、前世代のXiaomi 13Tシリーズのグローバル版もライカ監修のカメラを搭載していましたが、大人の事情があったようで日本向けモデルからは「LEICA」ロゴが省かれていました。今回はグローバル版と同じカメラになり、ライカの世界観を楽しめるようになったわけです。

▲両モデルともにライカ監修のトリプルレンズカメラを搭載

 

■Xiaomi 14T Proは120Wの急速充電にも対応

Xiaomi 14T Proは約6.7インチ(2712×1220ドット)の有機ELディスプレイを搭載。プロセッサーには、AIの処理性能を強化した「MediaTel Dimensity 9300+」というハイエンド向けチップを採用しています。RAMは12GBで、ストレージは256GBと512GBを用意。IP68の防水・防塵に対応し、おサイフケータイにも対応しています。

▲約6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。リフレッシュレートは最大144Hz

シャオミは今年5月にライカ監修のカメラを搭載したフラッグシップモデル「Xiaomi 14 Ultra」を発売し、まんまカメラとして使えるギミックが注目を集めました。同モデルはおサイフケータイ非対応だったので、「Suica」や「PASMO」を使えることは、Xiaomi 14Tシリーズの優位性と言えます。

▲5月に発売されたフラッグシップ「Xiaomi 14 Ultra」もライカとの協業モデルだが、おサイフケータイに対応していないことが弱点だった

ライカ監修のリアカメラは、メイン(約5000万画素)+望遠(約5000万画素/2.6倍)+超広角(約1200万画素)という構成。ライカのSummiluxレンズを採用し、メインカメラには1/1.31インチの大型センサーを搭載。暗い場所でも多くの光を採り入れて、明るく写せることが特徴。

▲ライカ監修のカメラを搭載していることが最大のセールスポイント

発表会の後に、実機で撮影してみることができました。日没後の薄暗い状況で、短い時間でしたが、明るく趣きのある写真を撮ることができました。

▲「ポートレート」モードで撮影。薄暗い状況でも顔を明るく捉え、明るい背景がほどよくボケた

▲これも「ポートレート」モードで撮影。モノクロでの撮影も楽しめる

▲ガラス越しに人物を撮影。焦点距離や絞りをコントロールして、雰囲気のある作品にも挑戦できそうだ

▲超広角で撮影。目の前にある高層ビルもフレームに収まった

▲望遠カメラでは2.6倍で撮影できるが、5倍も光学ズーム相当の画質で撮影可能

もうひとつの特徴であるAI機能は、グーグルの生成AI「Gemini」がプリインストールされていて、「かこって検索」にも対応。シャオミ独自の機能として、レコーダーで録音した音声の文字起こしや翻訳、写真に写っていない背景が拡張される機能なども搭載。設定したシチュエーションで撮ったかのようなポートレートが生成される「AIポートレート」も楽しめます。

▲実機では試していないが、AIを用いた翻訳機能は音声通話やオンライン会議にも対応

▲指定した条件のポートレートが生成される「AIポートレート」。背景や服装だけでなく、表情まで生成される

バッテリー容量は5000mAhで、急速充電は120Wの「Xiaomiハイパーチャージ」に対応。1%の状態から19分で満充電できるとのこと。専用の充電器も同梱されています。

 

■コスパを重視するならXiaomi 14Tが狙い目

Xiaomi 14Tは、Xiaomi 14T Proよりもワンランク下のスタンダードモデル。されど、「ハイエンド」と呼んで差し替えないスペックを備えています。

ディスプレイは14T Proと同じ約6.7インチ(2712×1220ドット)の有機EL。プロセッサーには「MediaTek Dimensity 8300-Ultra」を採用。RAMは12GB、ストレージは256GBという構成です。IP68の防水・防塵性能を備え、おサイフケータイも使えます。

▲ディスプレイのスペックは上位モデルの14T Proと共通

▲14T Proはエッジが丸くなっているが、14Tはフラット。このレモングリーンのみ、リサイクル素材を使ったヴィーガンレザー仕上げになっている

14T Proとの機能面での差分はカメラと充電の仕様。14Tのリアカメラもライカ監修ですが、メイン(約5000万画素)+望遠(約5000万画素/2倍)+超広角(約1200万画素)という構成で、メインカメラのセンサーサイズは1/1.56インチとなっています。

▲カメラ機能も14T Proと共通

バッテリー容量は14T Proと同じ5000mAhですが、急速充電は67Wの「Xiaomi ターボチャージ」。対応の充電器(別売)を使った場合、1%の状態から50分で満充電できます。

14T Proよりも若干控えめのスペックになっていますが、実際の使い勝手では大きな差はないはず。まだ価格は発表されていませんが、コスパを重視するなら、14Tが狙い目です。

 

■激安のスマートウォッチや100インチの大画面テレビも発売

シャオミは今年、スマート家電からカバン、サングラス、文具まで発売し、もはや「スマホメーカー」とは呼べないほど製品バリエーションを広げています。発表会では、スマホ以外の新製品も多数発表されました。なお、以下の製品は全て10月10日発売です。

スマートウォッチは2モデルを発表。「Redmi Watch 5 Lite」は1.96インチの有機ELディスプレイを搭載。6480円という安さながら、GPSを搭載し、Bluetooth通話にも対応しています。バッテリーは最大18日持続します。

▲GPSを搭載し、スマホを持たずに、ワークアウトの記録ができる「Redmi Watch 5 Lite」

「Redmi Watch 5 Active」は、なんと3980円。2インチの液晶ディスプレイを搭載し、GPSは非搭載ながら、心拍数、血中酸素濃度、睡眠、ストレスなどの健康モニタリング機能はもれなく搭載。Bluetooth通話にも対応しており、初めてのスマートウォッチに最適。バッテリーは最大18日持続します。

▲3980円の「Redmi Watch 5 Active」は見やすい大画面が魅力

インナーイヤー型のワイヤレスイヤホン「Xiaomi Buds 5」は1万1480円。アクティブノイズキャンセリングを搭載し、ワンタップで最大3時間の録音ができるというユニークな機能も備えています。

▲インナーイヤー型ながらANC対応の「Xiaomi Buds 5」。高級感のあるデザインで、質感もよかった

徐々にラインナップを拡張してきたロボット掃除機には、ついに真打が登場。8000Paの吸引力を持つ「Xiaomi ロボット掃除機 X20 Max」は、障害物に遭遇するとモップが自動で伸長する機能や、吸い込んだ髪を自動でカットする機能などを搭載。自動でステーションに戻った後、ゴミの集塵から温水温風での洗浄乾燥まで行ってくれるオールインワン仕様。価格は7万4800円。7000Paの吸引力で、機能を少しだけ減らした「Xiaomi ロボット掃除機 X20 Pro」(6万9800円)も発表されました。

▲オールインワンのハイエンドモデル「Xiaomi ロボット掃除機 X20 Max」も10月10日発売。カラーはブラックのみで、ワンランク下の「Xiaomi ロボット掃除機 X20 Pro」はホワイトだ

さらに、100インチのチューナーレステレビ「Xiaomi TV Max 100 2025」も発表。4K(3740×2160)の解像度で、リフレッシュレートは最大144Hz。Dolbu Vision、HDR10+、Dolby Atmosにも対応。Google TVが搭載されているので、ネットにつなぐだけで、多彩なコンテンツを楽しめます。価格は29万9800円となっています。

▲100インチの4Kチューナレステレビ「Xiaomi TV Max 100 2025」。10月10日発売。29万9800円は、スペックのわりには安いといえよう

シャオミは2024年第2四半期の国内のスマホ出荷台数で、アップル、グーグルに続く3位を獲得したそうです。ライカとのコラボレーションや、ラインナップの拡張などによって、ますます見逃せないメーカーになってきそうです。

>> Xiaomi

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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