Series 6 ユーザーが使い比べてわかった! Apple Watch Series 10に買い替えるべき6つの理由

筆者は2020年9月に発売された「Apple Watch Series 6」を使っています。機能や使い勝手は満足していますが、電池持ちは悪くなってきたので、そろそろ買い換えようかなぁと。

そんなタイミングで、最新の「Apple Watch Series 10」を試すことができました。1週間ほど使ってみて、「やっぱり買おう」と思っています。買い替えを決めた理由は下記の6つ。

1. 画面が大きくて見やすい
2. スピーカーから音楽やポッドキャストを再生できる
3. 電池持ちがよく、充電も素早くできるようになった
4. ジェスチャー操作が便利で楽しい
5. ヘルスケア機能がさらに充実
6. ビーチで役立つ新機能が登場

それぞれについてレビューしていきます。

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

 

【理由1】画面が大きくて見やすい

筆者が現在使っているSeries 6は44mmサイズのGPSモデル。ケースの素材はアルミニウムで、サイズは縦44×横38×厚さ10.7mm、重さは36.5g。

一方、試用中のSeries 10は46mmのGPSモデルで、ケースはアルミニウム。サイズは縦46×横39×厚さ9.7mmで、重さは36.4g。つまり、重さはほとんど変わらず、画面が広くなり、1mm薄くなっています。

▲左がSeries 10、右がSeries 6

▲左がSeries 10、右がSeries 6。色が異なるので、わかりづらいかもしれないが、Series 10のほうが薄い

両モデルを並べてみると、Series 10の表示領域の広さは歴然としています。筆者はApple Watchだけでなく、いろいろなメーカーのスマートウォッチを使ったことがありますが、Series 10は “大画面なのに軽い” ことに魅力を感じました。画面が広くなったことにより、タッチ操作もしやすくなったことも利点です。

▲左がSeries 10、右がSeries 6。Series 10のほうがベゼルが細く、スクリーンの面積が広い

▲タッチ操作もしやすくなった

 

【理由2】スピーカーから音楽やポッドキャストを再生できる

Apple Watchにはマイクとスピーカーが内蔵されていて、iPhoneを取り出さなくても、かかってきた電話に応対したり、「Siri」に知りたいことを聞いたりできます。ただし、従来モデルでは、音楽やポッドキャストの音声を出力することはできませんでした。

Series 10ではスピーカーの性能が向上し、Apple Watchからダイレクトに「Apple Music」や「ポッドキャスト」の音声を再生できるようになりました。

▲ケースの左側にスピーカーを搭載している

▲iPhoneから離れた状態でもポッドキャストなどを聴ける。とくにGPS+Cellularモデルで便利だろう

GPSモデルの場合、常にiPhoneに接続させた状態で使うので、音声はiPhoneのスピーカーから再生すればいいわけです。なので、“果たしてこの機能は必要なのか?” といぶかしく思っていたのですが、意外に便利でした。手元からほどよい音量で聴こえるのが心地よく、“ながら作業” には最適。筆者は主に「Audible」のオーディオブックを聴いています。「翻訳」アプリも相性がよさそうなので、海外出張や旅行で使ってみようと思っています。

▲スピーカーからクリアな音声で聴こえるので、「翻訳」アプリも便利に使えそうだ

 

【理由3】電池持ちがよく、充電も素早くできるようになった

Series 10のバッテリー駆動時間は最大18時間。低電力モードでは最大36時間となっています。筆者が使っているSeries 6のバッテリー持続時間も最大18時間ですが、4年も使っていたので、18時間は持たずに、フル充電で朝から装着していると、夜には電池残量がピンチになります。

今のところ、Series 10の電池持ちはすこぶる良好。18時間どころか、24時間以上持つこともあります。Series 6では、寝る前に充電しないと睡眠のモニタリングができませんでしたが、Series 10では充電し忘れて、疲れて寝てしまっても、睡眠の記録が取れるわけです。

▲電池持ちが向上したので、睡眠モニタリングも積極的に利用できる

充電のスピードも早くなりました。アップルによると約30分で80%まで充電できるそうです。筆者が残量10%の状態から充電してみたところ、30分で82%、40分で96%に達しました。筆者は夜、入浴する際に充電することが多いのですが、長風呂しなくても満充電できるわけです。

▲充電スピードは飛躍的に向上

 

【理由4】ジェスチャー操作が便利で楽しい

Series 9から搭載されたダブルタップのジェスチャー操作はSeries 10にも引き継がれています。筆者が使っているSeries 6は対応していないので、Series 10で初めてしっかり使ってみることができました。

ジェスチャーはシンプル。Apple Watchを装着している手の親指と人差し指を軽くつまむようにトントンと2回合わせるだけ。電話を着信した際に素早く応答でき、電話を切るときもトントンでOK。愛犬の散歩中など、片手しか使えない状況で重宝しました。

▲ジェスチャー操作は、思っていた以上に簡単で便利だった

通常時にトントンすると、画面に「スマートタック」というウィジェットが現れ、続けてトントンすると画面がスクロール。天気やエクササイズ記録などを素早く確認できる趣向です。音楽再生やタイマーの一時停止・再開もでき、カメラをリモート操作する際のシャッターとしても使えます。思っていた以上に用途が多く、Series 10からの新機能ではないものの、購入の決め手となりました。

 

【理由5】ヘルスケア機能がさらに充実

Series 6は初めて「血中酸素ウェルネス」アプリが搭載され、発売後のアップデートで「心電図」アプリも利用可能になりました。ヘルスケア機能が大きく進化したことが購入動機になったと記憶しています。

Series 10は、睡眠時の呼吸を計測し、「睡眠時無呼吸」の兆候が検出された場合に通知される機能が追加されています。通知が有効になるには1カ月ほど使い続けて、そのうち数日間は就寝時にも装着している必要があるそうです。

▲睡眠時無呼吸の通知は「ヘルスケア」アプリでの設定が必要。通知がない場合も「ヘルスケア」アプリの「ブラウズ」→「呼吸」→「呼吸の乱れ」で自身の状態を確認できる

筆者は、現時点では睡眠時無呼吸の心配はないのですが、病気の早期発見につながる機能が増えてことは評価したいですよね。

▲左がSeries 10、右がSeries 6。背面のデザインは変わってないように見えるが、センサーの性能は向上しているはず

 

【理由6】ビーチで役立つ新機能が登場

Apple Watch Series 2以降は、水深50メートルまでの耐水性能(5ATM)を備えています。それはSeries 6もSeries 10も同じなのですが、Series 10には新たに「水深計」アプリが搭載され、水深6メートルまでを計測できるようになりました。海で泳ぐときやシュノーケリングなどで活用できそうです。

▲まだ実際には試しておらず、デモ画面を見ただけだが、来年の夏が待ち遠しくなった

また、watchOS 11の新機能として「潮位」アプリも追加されました。近所のビーチの潮位、日の出・日の入りなどを調べることができ、海外のサーフスポットの情報をチェックすることもできます。

▲近所のビーチの潮の満ち引きをチェックできる

筆者は海の近くに住んでいますが、来年の夏にはSeries 10が大活躍するのではないかと期待しています。

*  *  *

ちなみに、7つめの理由として、ディスプレイの輝度が最大2000ニトになったことも挙げようかと思ったのですが、Series 6の画面も十分明るく、見づらいと思うことはないので、それは外しました。

▲画面がさらに明るくなり、晴れた日の屋外での視認性が向上。だが、Apple Watchの従来モデルの画面の視認性にも不満はなかった

なお、Apple Watchは世代が変わっても、バンドを使い続けられることもメリット。Series 6を使っている間に2本のバンドを購入しましたが、新しいSeries 10でも、ときどき付け替えて使おうと思っています。

▲従来のバンドを使い続けられることもApple Watchの大きなメリット

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

 

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