トヨタが保有株を売却 瀬戸氏もRIZAP株の保有割合を引き下げ 2024年9月の大量保有報告書

M&A Onlineが大量保有データベースで2024年9月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、トヨタ自動車が浜松ホトニクス、ヤマハ発動機、MS&ADインシュアランスグループホールディングス3社の株式の保有割合を引き下げたことが分かった。

浜松ホトニクスは、7.47%を手放し保有割合を0.66%に引き下げたほか、ヤマハ発動機は3.58%売却し1.83%に、MS&ADインシュアランスグループホールディングスは3.25%売却し6.56%に、それぞれ保有割合を引き下げた。

トヨタ、今年提出した6銘柄全てで保有割合を引き下げ

トヨタは今年に入って9度大量保有報告書を提出しており、このうち保有割合を引き下げたのが今回の3度を含め7度となった。

保有割合を引き上げた2度についても、その後、引き上げ率を上回る引き下げを行っており、今年売買した6銘柄全てで保有割合を引き下げたことになる。

同社は2023年に6度大量保有報告書を提出しており、このうち保有割合を下げたのが5度、2022年は提出した4度の全てが引き下げだった。

このほか9月は米国の製鉄会社USスチールの子会社化を目指している日本製鉄について、野村証券が2度買い増し(1.55%)、保有割合を7.36%とした一方、みずほ銀行は0.33%を売却し保有割合を4.93%に、三井住友信託銀行は0.11%を売却し保有割合を5.18%に、それぞれ引き下げた。

野村證券は今年3月に0.68%を、4月に0.07%を買い増し、5月に0.08%を売却していた。

大黒屋ホールディングスを5カ月連続で売却

中古ブランド品買い取り事業を手がける大黒屋ホールディングスについて、同社社長の小川浩平氏が5度売却(6.11%)し、保有割合を18.62%に引き下げた。2023年12月に大黒屋ホールディングス株を19.64%買い増して以降は売却が続いている。

ジムやゴルフ指導を手がけるRIZAPの創業者で社長の瀬戸健氏は、同社株を2.81%売却し、保有割合を65.86%に引き下げた。瀬戸氏は今年3月に0.91%を売却したあと、4月に0.95%を買い増していた。

オアシスはセーレンと日本ゼオンを新規保有

アクティビストとして知られる香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントは、セーレン株6.28%と、日本ゼオン株6.29%を新規に保有した。

旧村上ファンド系の南青山不動産は、先月に引き続き三井住友建設株を1.09%買い増し、保有割合を14.89%に高めたほか、大豊建設株も1.06%買い増し、保有割合を16.78に引き上げた。

2024年9月の大量保有報告などの提出件数は975件で、このうち保有割合を増やしたのは320件、新規保有は141件、保有割合を減らしたのは441件、契約の変更などは73件だった。

文:M&A Online記者 松本亮一

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