【J.フロント リテイリング】M&Aと大胆な店舗リニューアルで競争力を高める百貨店業界の風雲児|ビジネスパーソンのための占星術
こんにちは、柳川隆洸です。
新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。
西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。
まずは先月8月4日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。
前回の記事で、「金融関連では、順調に成長していた銘柄が突然下落するなど、予測しづらい突然のイベントに見舞われやすい」とお伝えしていましたが、まさに日本のブラックマンデーと呼ばれるほどの大暴落がこの時期に発生しました。もちろん、世界的な株価の下落もありましたが、日本への影響は特に大きくなりました。
また、「積極的なM&Aや拡大路線に舵(かじ)を切る企業が増えやすい星配置」ともお伝えしましたが、セブン&アイ・ホールディングスがカナダのコンビニ大手企業による買収提案を受けたことが明らかになりました。この提案が実現すれば、国際的な買収案件としても最大規模になると予想されています。
さらに、水害に関する注意もお伝えしましたが、日本を中心に台風の影響が強まってきています。この状況に対する警戒を、引き続き怠らないようにすることが重要です。
そんな中での9月新月からの星の影響を見てみましょう。
コンプライアンス違反に鉄槌が下る1カ月に
新月は9月3日10:55です。
特に水害に関しては、9月13日頃まで影響が続くため、引き続き注意が必要です。
この新月の始まりは、1ヶ月間の推進力を象徴する太陽に対して、土星が対抗する形で位置している星配置となっています。この組み合わせは、忠実さや慎重さを意味し、無謀な行動を避けることを促します。
ですので、この期間中にコンプライアンスを破ったり、非道徳的な行動を取った場合、社会からの強いバッシングを受けやすくなるでしょう。この傾向は9月6日からさらに強まり、9月14日まで続く星配置です。
9月15日頃からは、経済的な発展や最新の技術の発表など、経済が活発化する流れが始まりそうです。金融関連においてもポジティブな展開になるかもしれません。この影響は9月28日頃まで続くと期待されます。
先月から地震が懸念されていますが、日本においてそれほど目立ったサインは出ていませんが、念のため9月18日以降からは気をつけておきましょう。
10月2日頃からは攻撃的なマインドが強まり、外交的な問題や、場合によってはテロや闘争といった懸念が生じる可能性があります。この影響は誰かを意図的に傷つけようとするよりも、感情的な爆発によって引き起こされるイベントと考えるべきでしょう。
いずれにしても、この期間は私たちの日常生活においても刹那的な感情に支配されないよう注意が必要です。
【企業ピックアップ】J.フロント リテイリング
毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。
今回はJ.フロント リテイリング株式会社<3086>(1899年6月12日設立)をピックアップしました。
J.フロント リテイリングは2007年9月3日に、大丸と松坂屋ホールディングスによる経営統合の受け皿会社として設立されました。2012年にパルコ、2022年にeスポーツ事業のXENOZを子会社化し、M&Aを通じて事業拡大を図っています。
経営面では「新しい百貨店の理想形」を追求し、自社物件再開発による商業施設運営や不動産開発、建装事業で収益化を進めています。旧松坂屋銀座店跡地に2017年に開業した「ギンザシックス」や改装された大丸心斎橋店本館など、「百貨店の不動産業化」のトップランナーとも言える企業です。
「百貨店冬の時代」にあって、J.フロント リテイリングはどのように生き残るのか、長期的な成長に何が必要なのか、同社の今後を西洋占星術の視点からチェックしていきたいと思います。
柔軟性が高く、変化に強い星配置
最初にJ.フロント リテイリングの企業傾向を占星術で見てみます。
同社のホロスコープを見ると、まずは企業の推進力を象徴する太陽が乙女座に位置し、さらに水星や土星も同じ乙女座にあることがわかります。乙女座は非常に実務能力が高い星座である一方で、高い柔軟性が特徴です。
柔軟星座とは、変化の激しい状況下でより良いパフォーマンスを発揮しやすい星座を指します。占星術において、星座は活動、固定、柔軟の3つのタイプに分類されますが、同社の場合、10個の天体のうち7つが柔軟星座に位置しています。これは、現在のような大きな変化が求められる時代において、同社が特に活躍しやすい企業であることを示しています。
一方で、持続的な運営や安定を求められる状況においては、同社が苦手とする側面が浮き彫りになる可能性もあります。また、同社のホロスコープには活動星座が全く含まれていないという特徴もあります。
活動星座はゼロから何かを創造する力を意味しますが、同社の場合、その力がやや弱い傾向が見られます。つまり、百貨店のような既存のシステムを柔軟に改良し、より良くしていくことは得意であっても、システムそのものをゼロから発明するような能力には乏しい可能性があります。
現在、百貨店業界は「冬の時代」と言われており、業界全体が衰退しつつあります。このような状況では、古いものを終わらせつつ、新たな成長曲線を描く離れ業が求められます。このときに圧倒的に有利となるのが、実は柔軟星座の特性です。
なので、同社が大丸と松坂屋という二つの百貨店を共同持株会社として統合し、設立された背景には、百貨店運営という衰退しつつある事業を蘇らせるという使命が込められていたと推察されます。まさに、そのような能力をもった企業を生み出したと言えます。
ただし、柔軟に物事を対処する能力が高い一方で、ゼロからの発明や現状維持・継続する力には弱さがあるため、同社が発展し一定の安定を得た場合には維持や継続に関して何らかの補填が必要となる可能性があります。
場合によっては、一定の役割を果たした時点で、M&Aを通じた企業売却という選択肢も考えられるかもしれません。
土星にネガティブな影響が及ぶ来年7月からが要注意
では次に、J.フロント リテイリングの今後の流れを見てみようと思います。
まず、企業の将来を判断する際には、J.フロント リテイリングにとってのウィークポイントとなる天体を見つけることから始めます。同社は比較的歴史が浅く、コンプライアンスが遵守されているため、これまで大きな事件はほとんど発生していませんが、2012年に元従業員による架空売上の計上や顧客口座からの不正流用といった問題が発覚しました。この問題は2011年に顧客からの問い合わせを受け、翌年に明るみに出たものです。
当時の同社のホロスコープを確認すると、ちょうどルールや規律を意味する土星に対し、惑わしや詐欺を象徴する海王星の影響が強く現れていた時期に該当します。このことから、同社は土星に何らかのネガティブな影響が及ぶと、その影響が現実の問題として表出しやすいという傾向があるのではないかと予測できます。
この視点に基づき、次に同社の土星にネガティブな天体が影響を与えるタイミングを見てみると、2025年7月頃から2026年4月頃にかけての期間が該当します。この時期にはルールや規則を意味する土星に対し、革命を象徴する天王星がネガティブに繋がります。
このような場合、一般的によく見られる現象としては、ルールを過剰に守りすぎてしまい、結果として企業の運営が保守的で大した発展が起きないということがあります。または、ルールを守っているが時折みせる不誠実なイベントによって信頼を落とすといった現象が起きる場合もあります。
いずれにせよ、この期間中には極端な行動が顕著になりやすいため、同社にとって望ましくない出来事が発生しやすい時期になるかもしれません。
2027年に大きなチャンスが訪れる
ネガティブな話題が続いたので、同社にとって次の大きなチャンスとなる時期を見てみると、2027年頃に訪れる可能性が高く、業績の向上や現在進行中のプロジェクトが成功しやすいでしょう。先ほどの天王星の影響をしのいだ先には、発展的な時期があるということで期待が持てます。
多くの企業にとってネガティブな時期になりやすいサタンリターンは、少し先の2036年から2038年にかけて訪れます。この時期は過去の問題や企業の隠れた欠点が表面化しやすくなるため、特に注意が必要です。2036年以降のサターンリターンに備え、それまでに現存する問題をクリアにしておくことが同社にとって非常に重要な課題となります。
まずは2027年の幸運期に向けて、同社がどれだけの発展を見せるのかが楽しみです。
*次回公開予定は10月2日です。
09/02 16:45
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