えっ走行距離2万キロ台!? それも完全ノーマル車! 25年前の日産「R34スカイラインGT-R」Vスペックを海外で発見 気になるお値段とは

海外でも人気の高い日産「スカイラインGT-R」ですが、低走行のスカイラインR34 GT-Rがオンラインカーオークション大手の「Cars and Bids」に出品されて注目を集めています。いったいどのような個体なのでしょうか。

完全オリジナルの低走行GT-Rがオークションに登場

 国産車のなかでもっともパフォーマンスに優れたクルマとして取り上げられるのが、1989年に登場した日産R32「スカイライン GT-R」です。

海外オークションサイトに出品された1999年式 日産「R34スカイラインGT-R Vスペック」。走行距離はわずか2万7100kmだ

海外オークションサイトに出品された1999年式 日産「R34スカイラインGT-R Vスペック」。走行距離はわずか2万7100kmだ

 グループAレースに勝つことだけのために開発された、2.6リッター直6ツインターボの「RB26DETT型」エンジンのパフォーマンスは凄まじく、最高出力こそ280㎰に抑えられていますが、ライトチューンでも400㎰を超えるポテンシャルを秘めたパワートレインは向かうところ敵なしでした。

 さらに電子制御のトルクスプリットシステムである「アテーサE‐TS」を組み合わせることで、路面状況にかかわらず優れた回頭性と抜群の安定性を誇っていました。

 そんなスカイラインGT-Rのなかでも最終型にあたるR34 GT-Rは、パワートレインのベースはR32と変更ありませんが、ターボチャージャーの見直しにより最大トルクが36.0kgmから40.0kgmまでアップしました。

 ほかにもECUなどにも改良が加えられることでアクセルレスポンスも向上し、さらにゲトラグ製6速MTが搭載されてることで、高速の伸びと燃費の向上を両立させました。

 そしてR34 GT-Rの走行性能をさらに底上げしたのが、上級グレードである「V-spec」です。

 V-specはR33 GT-Rから登場し、ベースグレードのGT-Rに専用エアロパーツとサスペンションキットを組み込んだのが特徴です。

 とくにエアロパーツは「アドバンストエアロシステム」と呼ばれ、車体下部に装着された前後ディフューザー(フロントは樹脂製、リアはカーボン製)が装着されています。

 このアドバンストエアロシステムによって、車体下に流れ込んだ気流を後方に輩出することで、レーシングカーのような強力なダウンフォースを得ることに成功しました。

 またv-specではアテーサE‐TSの進化版である「アテーサE‐TS PRO」を搭載。

 リアのLSDを電子制御することで、前後のトルク配分だけでなくリアの左右のトルク配分まで可能になりました。

 このようにモデルとしては古いクルマながらも、いまでも第一線で活躍できるほどのR34 GT-Rですが、オンラインオークション大手の「Cars and Bids」に出品されて注目を集めています。

走行距離は2万7100km 未改造の完全オリジナル車

 今回の個体の年式は1999年式で、ボディカラーはソニックシルバー、走行距離はわずか2万7100kmしか走行していません。

海外オークションサイトに出品された1999年式 日産「R34スカイラインGT-R Vスペック」。完全オリジナル車で極上のコンディションだ

海外オークションサイトに出品された1999年式 日産「R34スカイラインGT-R Vスペック」。完全オリジナル車で極上のコンディションだ

 そして、スカイラインGT-Rでは珍しい、未改造の完全オリジナルの状態ということです。

 外装に欠けや傷がありますが塗装修正がされているほか、セラミックコーティングが施工済みで年式を感じさせない状態といえるでしょう。

 アルミホイールの状態もよく、スポークからはゴールドのブレンボ社製キャリパーが伺えます。

 インテリアは、マルチファンクションディスプレイの経年劣化を感じさせますが、シートなどのへたりや劣化はなく、低走行車ならではの状態を保っています。

※ ※ ※

 今回のオークションは注目度が高く、38件のコメントと34件の入札があり、最終的には13万5000ドル(約1944万円)の値を付けましたが、出品者側の最低希望落札価格に届かなかったので落札には至りませんでした。

 なお、今回のオークションでは、出品者が最高額入札者と直接連絡して取引を成立させる予定とのことです。

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