アウディ史上“最強の量産車”は925馬力! 新型「RS eトロンGTパフォーマンス」欧州登場 気になるお値段とは

アウディの最強モデル「RS e-tronGT パフォーマンス」が欧州で登場しました。前後にモーターを組み込んだクワトロ電気自動車でトータル925馬力を発生するフラッグシップモデルです。

ドイツでは現在注文可能

 独アウディAGは2024年9月17日、EV初のRSパフォーマンスモデルとなる「RS eトロン GTパフォーマンス」を発表しました。

欧州で登場したアウディ「RS eトロンGT パフォーマンス」

欧州で登場したアウディ「RS eトロンGT パフォーマンス」

eトロン GTは、アウディ電気自動車のフラッグシップともいえる4ドアクーペのグランツーリスモです。

 今回発表された新型「RS eトロン GTパフォーマンス」は、アウディの技術的専門知識や細部への情熱を示し、高い技術を反映した、eトロン GTシリーズの頂点に立つモデルとなります。

 パワートレーンは、フロントが252kW(342ps)、リアが415kW(564ps)の最高出力を発生するPSM(永久磁石モーター)です。リアのPSMは新開発のコンパクトなもので従来のものより10kg軽量化されています。

モーターのステーター(固定子)は特殊なヘアピン巻線の銅密度を増加して、電流伝導を最大化しました。前後のモーターともダイナミックな運転に対応するためパワーリザーブ機構があります。これにより、システム総合の最大出力は680W(925ps)を発生します。

 フロントアクスルは改良されたパワーエレクトロニクスにより、eトロンGTの他バリエーションより300アンペアも高い放電電流を可能にします(リアは600アンペア)。

 ブレーキの回生能力は400kWに引き上げられ、最大減速値は4.5m/s2(毎秒毎秒)です。コースティング時も0.6m/s2と1.3m/s2(以前は0.3と0.6)に増加しました。これにより、ワンペダル走行もコースティング走行も効率を高めました。

 ハイパフォーマンスモデルは多くの熱を発生するため、適切な熱管理が必要になります。RS eトロン GTパフォーマンスでは、増加したパワーを使用するとき熱管理システムはAC回路に切り替わり、駆動用バッテリーが十分に冷却されていることを確認します。

 この回路は駆動用バッテリーと2つのモーターの冷却回路の温度を同時に積極的に下げながら、内部を調整します。熱管理システムの性能を最適化するため、アウディはポンプとバルブに大幅な変更を加えました。

 新しいセル化学は、ニッケル、コバルト、マンガンの混合比を調整し、総電力量が105kWh(ネット97kWh)のバッテリーの出力増加にも一部貢献しています。最大充電電流は400アンペアに増加して、起動制御が有効になると最大1100アンペアの電流が流れます。

 足まわりでは、2チャンバー/2バルブ技術を備えた新開発のエアサスペンションを標準装備しました。快適性を損なうことなく、ドライビングダイナミクスの点で明確な利点を提供します。アクティブサスペンションも初めてオプション設定されました。

 アウディ ドライブセレクト ダイナミックハンドリングシステムは、エフィシエント/コンフォート/ダイナミックの3モードにRS1/RS2という固有モードも備え、ドライブ、サスペンション、乗り心地、サウンドを選択できます。

 また、RS eトロン GTパフォーマンス独自のRSパフォーマンスモードがあり、サーキットやワインディングロードでの最適なセットアップのために設計されています。

 ホイールは新しいマルチスポーク、タイヤは転がり抵抗を最適化した20インチが標準装備ですが、オプションで21インチのBSポテンザ スポーツも設定されています。

 エクステリアでは、マットダークカーボンルーフやカーボンカモフラージュがオプション設定されています。

 インテリアでは、18ウェイアジャストのシートにサーペンタイングリーンステッチを備えたデザインパッケージを備えています。

 さらに、1994年のアウディ「RS2アバント」へのオマージュとして、アナログの白いパワーメーターとスピードメーターをデジタル表示することができます。

 新型アウディ RS eトロン GTパフォーマンスの価格は16万500ユーロ(日本円で約2536万円。ドイツの付加価値税VAT19%込、以下同様)からで、ドイツ本国では注文可能です。

 なお、新型「S eトロンGT」は12万6000ユーロ(約1991万円)から、新型「RS eトロンGT」は14万7500ユーロ(約2331万円)からとなっています。

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