フォルクスワーゲン新型「トランスポーター」世界初公開 7代目に進化するロングセラーはキャンピングカーベースにもなる万能“ミニバン”

初代は1949年に登場した長い歴史を持つVWの商用バンが「トランスポーター」です。今回、フルモデルチェンジを行い7代目となる新型が登場します。どう進化したのでしょうか。

豊富なラインナップを展開

世界初公開されるVW新型「トランスポーター」(写真は旅客輸送用の新型カラベル)

世界初公開されるVW新型「トランスポーター」(写真は旅客輸送用の新型カラベル)

 トランスポーターは1949年に初代が登場した、フォルクスワーゲンの商用バンです。初代はT1と呼ばれる、ビートルをベースにしたリアエンジンのワンボックスでした。

 このモデルが登場した当時は、誰もがこれほど成功したモデルファミリーになるとは想像しませんでした。トランスポーターの車名は1990年に登場した4代目から与えられ、今回の新型で7代目になります。

 新型トランスポーターは、純粋な商用車と旅客輸送用のカラベルの2シリーズで構成されます。「Bulli」と呼ばれるフォルクスワーゲンの商用車ラインナップは、この新型トランスポーターとマルチバン、そしてBEVのID.バズで構成されています。

 新型トランスポーターのボディサイズは、全長5050mm(従来型+146mm)×全幅2032mm(同+128mm)。ホイールベースは3100mm(同+97mm)で、400mm長いロングホイールベース版も設定されます。

 新型トランスポーターには、商品輸送に重点を置いた「パネルバン」、2列目シートもあり、さまざまなパーティションでアレンジが可能な「パネルバン プラス」、旅客輸送に重点を置いた「クルーバス」、ロングホイールベースの「ダブルキャブ」を設定しています。クルーバスとパネルバンは、ハイルーフやロングホイールベースもオプションで選べます。

 新型カラベルは9人乗りでシャトルバスなど商業旅客輸送用に設計されました。カラベルは、トランスポーターの最高級バージョンとして設定され、ロングホイールベースも選べます。

 いずれも新設計されたコクピットはデジタル化され、メータークラスターはディスプレイになっています。インターフェースは視認性や操作性に優れ、どんな状況でも扱いやすくなっています。

 これにより、さまざまなUSBおよび12Vソケットも備わり、プラグインハイブリッド車やBEVでは最大3つの230Vソケットをオプションで追加することができます。

 標準のホイールベースとルーフのトランスポーター パネルバンの積載量は従来型より10%以上増加し、5.8立方メートルになりました。ロングホイールベース&ハイルーフでは、9.0立方メートルに増加します。

 最大ペイロード(積載荷重)は従来型より0.13トン多い1.33トンで、これも従来型より最大ペイロードが0.3トン増えたトレーラーを使用すれば、2.8トンに達しています。

 ワートレーンには、7種類の効率的な仕様が設定されています。ディーゼルターボエンジン(TDI)が3種類、プラグインハイブリッド(eHybrid)、そして電気自動車が3種類です。

 TDIは、81kW(110ps)、110kW(150ps)、125kW(170ps)の3種類で、125kW版は8速ATと組み合わされます。110kW版は6速MTが標準ですが、オプションで8速ATも選べます。110kW版は、4WDの4モーションも設定されています。

 プラグインハイブリッド車のシステム最高出力は171kW(232ps)で、自動変速機と組み合わされます。

 電気自動車にはe-トランスポーターとe-カラベルが設定され、それぞれ100kW(136ps)、160kW(218ps)、210kW(286ps)の3種類を選ぶことができます。バッテリー総電力量は、64kWh(ネット)となっています。

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