ホンダから「6速MTのみのスポーティ仕様」誕生! 専用装備で走りをブラッシュアップした新型「シビック」の新グレード「RS」は何が魅力?

先ごろホンダは、「シビック」をマイナーチェンジ。なかでも注目は、MT専用グレード「RS」の設定です。爽快な走りをウリにするこの新グレードは、果たしてどのような走りを見せてくれるのでしょうか?

「シビック」に新設定されたMT専用の新グレード「RS」とは?

 先ごろホンダは、「シビック」のマイナーチェンジを実施。なかでも注目は、MTのみのラインナップとなる爽快な走りが魅力の新グレード「RS」の設定です。果たしてどんな走りを見せてくれるのでしょうか?

ホンダ「シビック」のラインナップに新たに加わったスポーティグレード「シビックRS」

ホンダ「シビック」のラインナップに新たに加わったスポーティグレード「シビックRS」

「シビック」は1972年に誕生したホンダで最も歴史のあるモデルです。11代目となる現行型は2021年に登場。それから約3年経った今秋、マイナーチェンジが実施されました。

 新しい「シビック」は、フロントバンパーのデザインがよりシャープで精悍なものとなったほか、従来はモノグレードだったハイブリッドモデルが2グレード設定となるなど、選ぶ楽しさにも対応しています。

 そんな新しい「シビック」で注目したいのが、6速MTのみの設定となる新スポーティグレード「RS」です。

 カギとなるMTには“レブマッチシステム”を搭載。減速操作に合わせてエンジン回転数を自動制御することで、スムーズな変速操作を実現します。

 またフライホールには、慣性モーメントを30%低減した軽量タイプを採用。これによりエンジンの回転落ちが早くなり、より軽快なシフトチェンジを楽しめるようになっています。

 また「RS」は、サスペンションも専用の設定です。荒れた路面でも車体の揺れを抑制するとともに、スプリングやスタビライザーを1割ほど締め上げることで旋回性能を追求。軽快で一体感のあるコーナリングフィールを楽しめるといいます。

 そんな「RS」のエクステリアは、ブラック加飾されたヘッドライトリング、ドアミラーカバー、シャークフィンアンテナ、エキパイフィニッシャー、ホイールナット、前後の専用エンブレムなどが他グレードとの識別ポイント。5mmのローダウンによってさりげなく低く構えたスタイルも、よりスポーティな雰囲気を演出しています。

●公道を気持ちよく走れるスポーティ仕様

 そんな「シビック」の「RS」グレードをドライブしてみると、他グレード譲りの優れた安定感はそのままに、ハンドルを切るとスッと向きを変えてくれる軽快感がプラスされていることが分かります。

 とはいえ、ステアリング操作に対するクルマの動きは俊敏であるものの、クイックになりすぎていないバランスのよさも魅力的。この辺りの進化は、専用設定となるサスペンションの賜物といえるでしょう。

 また、軽量フライホイールの採用により、変速時のエンジンレスポンスが向上しているのも好印象。アクセルオフの際の回転落ちが早いので、シフトアップ時のつながりもよくなっています。

 そんな「RS」グレードで見逃せないのは、強化されたブレーキ。ローターの大径化や強化パッドの採用、さらに踏力設定の細かい調整などにより、実際の効きがアップしているだけでなく、フィーリングも向上しています。

 加えて、「RS」は走行モードに「スポーツ」モードをプラス。このモードを選択すると加速レスポンスがアップし、パワーステアリングも重めの操舵力を選べるようになります。

 このように、新しい「シビック」の「RS」グレードは“ノーマルよりちょっとスポーティな味つけ”が魅力的。MT車ならでは走りの楽しさを満喫できる仕上がりです。

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 ホンダは初代「シビック」に「RS」グレードを初めて設定した際、RS=ロード セイリングの略だと説明しています。この辺りを見ても、サーキットを意識した「タイプR」に対して、「RS」は公道を気持ちよく走れるスポーティ仕様であることがうかがえます。

 いまや貴重な存在となった「シビック」のMT専用グレード「RS」は、クルマ好きのカーライフをより豊かにしてくれる1台となりそうです。

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