それでも年収“億”は必要!? 憧れの“フェラーリ”の新車に乗りたい! 無理なくオーナーになるのに必要な年収とは
スーパーカーブランド、フェラーリの中でも、「ローマ」、「ローマ・スパイダー」はもっとも安価に設定されています。どれほどの収入があれば購入可能でしょうか、検証します。
最も安くて3280万円、オプションは1000万円
フェラーリの新車はおしなべて高額です。
現在は新車価格は公表されておりませんが、販売店の担当者によれば、いま日本ですぐに手に入るもっとも安価なモデルは「ローマ・スパイダー」で、価格は3280万円とのことです。
ローマ・スパイダーが日本で公開・発売されたのは2023年5月です。
クーペモデルの「ローマ」をベースにオープンボディを採用したモデルで、開閉可能なルーフはキャンバストップ(布製)です。
布製でもそこは高性能スポーツモデルらしく、金属製ルーフを採用したオープン(リトラクタブル・ハードトップ)並みの遮音性と快適性を持つファブリック素材を採用しました。
屋根の開閉は電動で、それに要する時間は13.5秒。60km/h以内であれば、走行中の開閉操作が可能です。
フロントに搭載されたエンジンは3855ccのV型8気筒ツインターボで、最高出力620PS、最大トルク760Nmを発揮します。
トランスミッションは8速のデュアルクラッチ式AT(DCT)で、後輪を駆動します。
車重は1556kgでパワーウエイトレシオが高く、0-100km/h加速は3.5秒を達成、最高速度は320km/hに達するとのことです。
通常的にはミッドシップにエンジンを配置するフェラーリですが、ローマおよびローマスパイダーはフロントにエンジンを積んでいます。
そのため、一般的に知られるフェラーリらしいスタイルとは違ったボディデザインが特徴的です。
Aピラーよりも前方のエンジンの部分が長くとられ、逆にエンジンが無い後部は短縮されています。
フロントが長くリアが短いプロポーションは、いかにも後輪駆動らしいスタイルです。
さらにフロントのデザインは、タイヤハウスの部分をエンジンフードよりも高くしているのが特徴的です。
3.8リッターのV8エンジンがその下に収まっているとは思えないでしょう。
そしてリアビューも凝っており、片側2灯のテールランプに対応したように配置される片側2本出しのマフラーが、上下のバランスの調和をとっているように見えます。
外観は2シーターのように見えますが、4人乗りです。
エンジンの存在感を隠してもスーパーカーらしいたたずまいを表現できるのは、芸術の国イタリアのブランドらしい点ではないでしょうか。
一括でもローンでも年収1億円は必要!?
販売店によれば、購入者は新車価格に加えて平均1000万円のオプションをつけるようです。
もちろん購入者によってオプションの選択は代わりますが、概ねその金額を見積もっておくと良いとのこと。
そのため、今回は1000万円に納車整備といった各種費用を含んだものとして、切りよく4300万円として検証してみましょう。
「無理なく購入できる新車の価格は年収の半分程度」に当てはめて考えると、単純計算年収8600万円以上が必要となります。
ちなみにその年収であれば税率は45%となり、相当額の納税義務が発生します。
8600万円の場合は約3700万円の税金(所得税・住民税の合計)を納めなくてはならなくなります。
それを差し引くと、月収は単純割りで約300万円となります。
次はローンを考えてみましょう。平均的な自動車ローンとして、60回(5年)払いの金利4%で検証します。
フェラーリはオプションも高額なので、今回は4300万円のままで考えます。
そうすると月々79万1910円の支払いが必要となります。支払総額は4751万4599円で、利息額は451万45099円です。
ローン金額を単純に80万円として「手取りの20%以内」というローンの考え方に当てはめると、400万円の手取り額が必要な計算となります。
400万円×12月となると、手取りだけでも4800万円。そこから逆算すると、年収約1億円が必要といえます。
※ ※ ※
国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、年収2500万円を超える給与所得者は国内に170万人存在するようです。
それより上は公開されていませんが、年収1億円クラスは、給与というよりも役員の報酬額と考えられます。
フェラーリは、安いモデルだとしても成功者でなければ乗ることは困難でしょう。
08/29 12:10
VAGUE