R36「GT-R」鋭意開発中か!? 北米向けR35「生産終了」を正式発表! 最終限定車は「パープル&ブルー」の“なつかし色”が魅力です

北米日産は、R35型「GT-R」の販売を2024年10月に終了するとアナウンス。それとともに、ふたつの最終限定車に関する詳細が再度公開されました。加えて、次世代型R36「GT-R」についても鋭意開発中であることが明らかにされています。

17年間のR35の歴史についに終止符

 北米日産は、R35型「GT-R」の販売を2024年10月に終了するとアナウンス。2024年3月に発表されたふたつの限定車「GT-R T-spec匠エディション」と「GT-R スカイライン エディション」をもって、北米市場における17年間のR35の歴史に終止符が打たれることとなりました。

北米日産はふたつの最終限定車をもってR35「GT-R」の生産を終了すると発表した

北米日産はふたつの最終限定車をもってR35「GT-R」の生産を終了すると発表した

 2007年10月に市販モデルが発表されたR35「GT-R」は、翌2008年に北米マーケットに上陸。スーパーカーに匹敵する性能と興奮を、スーパーカーとしてはアフォーダブルなプライスで提供してきました。

 そのハイパフォーマンスは、以前から「GT-R」のことを知るクルマ好きから、初めて「GT-R」触れる新世代の自動車愛好家たちまで、幅広い層の人々を魅了。また、サーキットにおいては、より高価なスポーツカーの多くにテールライトを見せつけ、性能の高さをアピールしてきました。

 このように、17年間にわたって北米のドライバーや「GT-R」ファンたちを魅了してきたR35「GT-R」のヒストリーも、2024年10月の北米市場向けの生産終了によって終焉を迎えます。

●最期を華やかに飾るふたつのスペシャルモデル

 その最期の花道を飾るのは、ふたつの特別な限定車「GT-R T-spec匠エディション」と「GT-Rスカイライン エディション」です。

 いずれも2024年型R35「GT-R」をベースとするモデルで、上陸以来、北米日産のラインナップにおけるシンボルとなってきたR35に敬意を表した仕様となっています。

「GT-R T-spec匠エディション」はその名のとおり、R35に搭載されてきたVR38DETTエンジンをひとつずつ手組みしてきた、匠たちのワザをたたえるモデル。エンジンバッジには匠たちを称える赤い刻印が入り、エンジンベイには金色のVINプレート(車両を特定するために設けられたコードを刻印したプレート)が取りつけられます。

 赤いエンジンバッジは、3.8リッターV6ツインターボエンジンを組み立てる際、許容されるエンジン公差とパーツ類のバランスに対し、高い注意が払われてきたことを表現しています。

「GT-R T-spec匠エディション」のボディカラーは、「スカイラインGT-R」や「GT-R」の歴史において最も象徴的なカラーのひとつであるミッドナイトパープルを採用。インテリアトリムは専用のモリグリーンで仕立てられています。

カーボンセラミックブレーキ、金色に塗装されたNISMOのRAYS20インチ鍛造ホイール、NISMOチューニングのビークルダイナミクスコントロール、ワイドフェンダーなど、各部分の強化を受けている。

 ちなみに、2024年モデルの「GT-R T-spec」と同様、「GT-R T-spec匠エディション」も「GT-R NISMO」向けのカーボンセラミックブレーキやゴールドに塗られたレイズ製の20インチ鍛造ホイール、NISMOがチューニングしたビークルダイナミクスコントロール、フロントのワイドフェンダーなどを採用。全方位的な強化が施されています。

 一方、もうひとつのスペシャルモデルである「GT-R スカイライン エディション」は、日本で展開される「スカイライン」に見られる、豊かな美しさを表現したモデルだといいます。

 2024年モデルの「GT-R プレミアム」をベースに、ボディカラーにはベイサイドブルーを採用。インテリアカラーには、魅力的な新色“ソラブルー”を組み合わせています。

 ベイサイドブルーは、第2世代「スカイラインGT-R」の人気色であり、R34でいったん姿を消したものの、2019年に発売された「GT-R」の50周年記念モデルとして復活したカラーです。

 気になる価格は、「GT-R T-spec匠エディション」が15万1090ドルから、「GT-R スカイライン エディション」が13万1090ドルからで、両モデルとも2024年夏に北米の日産ディーラーに入荷予定。販売台数は200台未満とされています。

* * *

 北米日産はR35「GT-R」の生産終了に際して、「新しい夜明けの前には必ず日没が来る」とし、「R35は忘れられない遺産を残したが、新たなイノベーションを生み出す刺激的な次世代モデルの開発に取り組む」とアナウンスしています。

 次世代の「GT-R」とは、果たしてどんなモデルとなるのか? 今から興味は尽きません。

ジャンルで探す