石破総理、自衛官の処遇・勤務環境改善「方策の方向性と予算計上項目を年内に取りまとめ」へ 関係閣僚会議が初会合

石破総理は、現在定員割れになっている自衛官の処遇などをめぐり、対策の方向性と来年度予算案に計上する項目を年内に取りまとめる考えを示しました。

石破総理
「取り組むべき方策の方向性と、令和7年度予算に計上すべき項目を年内に取りまとめていただきます」

石破総理は、自衛官の処遇改善などを議論する閣僚会議の初会合でこのように述べました。

自衛官のなり手不足は深刻化していて、昨年度の自衛官の採用人数は1万9598人の募集に対し9959人で、採用率はおよそ51%と過去最低になっています。

応募者数の推移は10年前と比べて6割程度になっているといいます。

こうした状況を踏まえ、会議では今後「自衛官の処遇改善」、「勤務環境の改善」、「新たな生涯設計の確立」の3つの柱を中心に検討を行うとしています。

▼「処遇」については、自衛官は他の公務員と異なるさまざまな制約や負担が課されているとして、任務の特殊性を踏まえた給与や、ふさわしい叙勲の在り方などの検討が行われます。

▼「勤務環境」については、隊員が生活する建物の部屋を新たに設計する際に、原則、個室として順次整備するなど、若い隊員の生活ニーズに合わせた改善策の議論を行うとしています。

▼「新たな生涯設計の確立」については、自衛官の定年がおおむね50歳前後に設定されていることから生じる将来への不安払しょくのため、再就職先の拡充や、技能を活かした資格の取得条件の緩和などを検討していくということです。

石破総理はこれらの課題を「喫緊の課題」と位置付けていて、「自衛官が国防という極めて枢要な任務に誇りと名誉を持って専念できるよう万全の体制を構築していく」と強調しました。

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