車の「ドライブ」って、なんでこんなに楽しいのか? 運転歴15年の私の話を聞いてくれ

ドライブ生活のススメ

ドライブのイメージ(画像:写真AC)

ドライブのイメージ(画像:写真AC)

 ドライブは単なる移動手段ではなく、自由な時間と空間を楽しめる特別な趣味だ。車の柔軟性と自由度により、いつでもどこでも好きな場所へ行ける。エンジンの音、移り変わる景色、新たな出会いや発見は、日常から解放されリフレッシュできる絶好の機会だ。本連載「こちらドライブプラン研究所」では、充実したドライブを楽しむための具体的なプランニング方法を紹介する。さあ、準備ができたら、新しい旅に出掛けよう。

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 これだけ趣味や娯楽があふれている現代において、ドライブはいまだ魅力的であり、人生にとっても有益である。私(都野塚也、ドライブライター)もさまざまな趣味を持ち、日々楽しんでいるが、ドライブは一番の趣味であり、好きだからこそ、今、東京でドライバーとして働いている。

 運転ができなくても、ドライブに行けなくても生きていけるかもしれないが、人生において大きな損失だ。実際、私は社会人4年目にマイカーを購入してから世界観が大きく変わった。今では、ドライブは日常生活に深く根ざしており、これなしでは生きていけない。

 しかし、近年「若者の車離れ」という言葉に代表されるように、普段運転をしない、ドライブに行かない人が増えている。これは非常に残念なことだ。

 そこで今回は、ドライブの魅力とは何か、実際にドライブに行くにはどうすればよいのか、約15年のドライブ経験を持つ私の見解も交えながらお話ししたい。

自由な行動範囲、車で広がる冒険心

北海道の道央自動車道をドライブ(画像:都野塚也)

北海道の道央自動車道をドライブ(画像:都野塚也)

 ドライブの最大の魅力であり特徴は、その

「自由度」

にある。運転できれば、日本中どこへでも自分で行くことができる。行動範囲がぐっと広がる。

 確かに、電車や飛行機でも行けない場所に行けるし、移動できる範囲も広がるが、時間に制約があり、電車や飛行機の便がない地域もたくさんある。やはり、行きたい場所に直接行けるのはやはり車のメリットだ。

 また、知らない土地に車で向かうという冒険心もあり、とてもワクワクする。 日本には魅力的なスポットがたくさんあるので、目的地だけでなく、そこへ行くまでの道のりも楽しめる。ドライブに行くときは、今でも前日にワクワクしてしまう。

 私の場合は、たいていマイカーで各目的地まで行くが、遠距離の場合は飛行機や新幹線などで周辺まで移動し、そこからレンタカーを借りてドライブを続けることもある。 行く場所や距離に応じて、適切な交通手段を選ぶことも大切だ。

心を癒やす、自然豊かなドライブ

滋賀県・伊吹山から眺める景色(画像:都野塚也)

滋賀県・伊吹山から眺める景色(画像:都野塚也)

 ドライブの目的はさまざまだが、私にとって最も魅力的なのは、

「自然や景色を楽しむ」

ことだ。ドライブに出掛けると、車窓から眺めたり、車を降りて周囲を見回したりすることで、普段は見られない素晴らしい景色や風景に出会える。

 日常生活ではストレスや不満がつきものであり、心身の疲れがたまりやすいが、そうした疲れをリフレッシュするには、自然豊かな場所に行くのが一番だ。

 自然といっても、海、山、湖、川などさまざまで、そのときの気分や目的地によって受ける印象も変わるので、ドライブがますます楽しくなる。例えば、太平洋側と日本海側では雰囲気が全く異なり、本当に尽きない。

 私は山梨県出身なので、山々の景色を見ると地元を思い出して落ち着くし、親しみを感じる。一方、海がなく、子どもの頃には見られなかったので、憧れの自然環境という印象がある。自然に対するイメージは人それぞれだ。ドライブは

「それらのイメージを結びつけ、確かめる」

のにとても魅力的な方法なのである。

ETC活用でお得に、快適ドライブ

ドライブでは費用対効果を考えることも重要だ(画像:写真AC)

ドライブでは費用対効果を考えることも重要だ(画像:写真AC)

 ドライブにもお金がかかる。出費をどうやりくりするかを考えなければならない。主なものは、ガソリン代と、ドライブのメインとなる高速道路の通行料金だ。

 ガソリン価格は年々上昇しており、状況はますます厳しくなっているが、車の性能自体は向上しており、燃費も全体的によくなっている。最近では、燃費効率に優れたハイブリッド車が主流になりつつあり、それ以外の車もレベルアップしている。

 日本自動車工業会の調査によると、ガソリン車の平均燃費は

・2000年度:12.7km/L
・2021年度:23.1km/L

で、約20年間で10km/L向上している。この数字を基準して、例えば100km走行するのに必要な燃料量を比較すると、

・2000年度:7.87L
・2021年度:4.32L

となる。この20年間で、100km走行に必要なガソリン消費量は実に3.5Lも削減されているのだ。

 また、国土交通省はノンストップ自動料金収受システムである自動料金収受システム(ETC)の利用促進を進めており、日本道路公団民営化直前の2004年には、ETC利用者向けの割引制度が本格的にスタートした。

 2024年6月現在、深夜割引や休日割引など、割引対象となる時間帯や曜日に高速道路を利用すると、通常料金よりも30%割引になる。 また、首都高などの都市高速道路では、現金で支払う場合は料金所で最大料金を払わなければならないが、ETC利用者は走行距離に応じた料金で済む。

 また、国土交通省やNEXCO各社は、ドライブをより楽しく快適にするためのサービスや施策を展開している。こうした情報を素早く入手できることも、快適なドライブにつながるだろう。

楽しいドライブ、プランで変わる体験

ドライブプランのイメージ(画像:写真AC)

ドライブプランのイメージ(画像:写真AC)

 ドライブの魅力についてここまで書いてきたが、ドライブに行くにはやはり

「ドライブプラン」

を立てる必要がある。ドライブプランとは、目的地や途中立ち寄りしたい場所などを盛り込んだスケジュールのことだ。

 経験が少ないと、プランを立てるのが難しく、目的地を決められなかったり、当日満足のいくドライブができなかったりして、ドライブがおっくうになってしまうこともある。私も初めてマイカーを購入したときは、プランを立てるのが大変だったことを今でも覚えている。

 しかし、正しい知識さえあれば、誰もが簡単に素晴らしい楽しいドライブプランを組み立てることができる。 自分で組み立てられるようになれば、選択肢が増えることで視野が広がり、人生がより豊かになる。

 私は、皆さんに最高のドライブ体験をしてもらい、その魅力を存分に味わってもらいたいという思いから、本連載では、私なりの組み立て方を今後紹介していきたい。さまざまなアドバイスをもらえると幸いだ。

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