目指せ436km全通! 東九州道「最後の区間」どこまで進んだ? 残り未開通部は両側から建設中

東九州道の事業が進んでいます。

2023年3月に日南まで直結

 東九州道の未開通区間が、2024年度にようやく全線で事業化されました。宮崎・鹿児島の両県をまたぐ区間では、全線開通に向けて建設工事が進んでいます。

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志布志IC付近の状況。2024年9月末時点(画像:国土交通省九州地方整備局大隅河川国道事務所)。

 東九州道は、福岡県の北九州市を起点に大分県・宮崎県を経て鹿児島県に至る延長436kmの高速道路です。

 2023年3月25日に宮崎県内の清武南IC~日南北郷IC間17.8kmが無料の自動車専用道路として開通し、すでに供用済みの日南北郷IC~日南東郷IC間とつながったことで、宮崎道や宮崎市から日南市までが東九州道で直結しました。

 国土交通省九州地方整備局の宮崎河川国道事務所によると、開通後の1年で宮崎市と日南市を行き来する交通量の約6割が東九州道経由に変わり、両市間の通勤時間は、往復で約46分短縮したといいます。

 また、8月8日に最大震度6弱を観測した地震のときは、国道220号の代替路としての役割を発揮。通常時も、緊急搬送時の速達性・走行性の向上、道の駅「くしま」(宮崎県串間市)の来場者数1.5倍増(2022年43万人→2023年65万人)などの効果があったということです。

 しかし一方で、日南南郷IC~志布志IC間40.7kmは、未開通区間として残っています。この区間では、日南側と志布志側から建設が進められています。

 日南側は、日南東郷IC~油津IC間3.2kmが2016年度に、油津IC~南郷IC間6.4kmが2019年度にそれぞれ事業化。

 志布志側は、夏井IC~志布志IC間3.7kmが2016年度に、県境をまたぐ奈留IC~夏井IC間14.1kmが2019年度にそれぞれ事業化しました。

 そして最後に残った南郷IC~奈留IC間13.3kmも2024年度に新規事業化し、全線が事業化されています(未開通区間のICはすべて仮称)。

 道路は、幅員12m・2車線、設計速度80km/hで整備されます。建設工事では、路盤が少しずつ姿を見せているほか、早い所だと高架の橋脚が建ち始めている区間もあります。

 全通の時期は未定ですが、宮崎河川国道事務所と大隅河川国道事務所は、開通によって広域にわたる新たな観光周遊ルートの形成、災害時の代替路、志布志港などへの物流車両の走行性・安全性向上などが期待できるとしています。

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