「超厄介なミサイル」撃ち落とす! 日米共同開発の"最新鋭迎撃ミサイル" でノースロップ・グラマン社案の採用決定 日本の役割は?

日米が最新鋭ミサイルでタッグを組みます

2030年代の実用化を目指す

 防衛省は2024年9月26日、今年度より日米共同開発を開始した極超音速兵器対処用の迎撃ミサイル「滑空段階迎撃用誘導弾(GPI)」について、アメリカの大手防衛関連企業であるノースロップ・グラマン社の提案するコンセプトを採用することで一致したことを発表しました。

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ノースロップ・グラマン社が公表しているGPIのイメージ図(画像:ノースロップ・グラマン)。

 GPIは、マッハ5以上で飛翔する「極超音速兵器」を迎撃するための迎撃ミサイルです。もともとは、2021年にアメリカのミサイル防衛庁(MDA)が開発を開始し、2022年よりレイセオン社(当時、現在はRTX社)およびノースロップ・グラマン社の2社と契約を結んできました。

 その後、2023年8月に日米両国はGPIの共同開発を決定し、先述した2社より提案されたコンセプトの性能、コスト、スケジュールおよびリスクを、日米両国がそれぞれの立場から総合的に評価。採用すべきコンセプトを判断した結果、ノースロップ・グラマン社の提案を採用することで両国の意見が一致したとのことです。

 今後、日米両国は、同社の提案するコンセプトに基づき、2030年代の開発完了を目指して共同開発を進めて行くことになります。防衛省は、同コンセプトに基づき日本が開発を分担することとなる部位について、適切な手続きを経て、設計・製造能力を有する国内企業との契約を進めて行くとのことです。
 
 ノースロップグラマン社が提案していたGPIのコンセプトは3段式のミサイルで、日本はこのうち、(1)第2段ロケットモーター(2)第2段の操舵装置(3)キルビークル(目標を破壊するための装置)の推進装置および操舵装置の開発を担当することになります。

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