「新京成」バスも完全消滅、どころじゃない！ 京成グループ“大再編”の全貌 「京成バス」も解体へ

ほぼぜんぶ「京成化」します！

あの会社もこの会社も「統合」!?

　京成電鉄は2024年9月25日、バス事業の事業再編について適時開示資料を公表しました。鉄道では2025年4月に新京成線が京成に統合されるなどしますが、バスでも大きな変化が起こります。

　同社は「東京都・千葉県下においてバス事業を展開する当社グループ会社を取りまとめ、バス事業における営業力・採用力を強化すると共に、一体経営として変化に柔軟、迅速に対応していく体制の構築」を図るとしています。

　それに向け、今年11月1日に持株会社「京成電鉄バスホールディングス（HD）」を設立。会社として消滅する新京成電鉄の子会社である松戸新京成バス、船橋新京成バスなども含め、同HDの子会社として再編されます。なお、HDは京成グループのタクシー会社「昭和タクシー」を母体として商号変更のうえ設立されます。

　再編は2025年4月1日の「STEP1」と、2026年4月1日の「STEP2」の2段階に分けて進められます。

　STEP1では、HDのグループ会社として「京成バス」「京成バス東京」「京成バス千葉ウエスト」「京成バス千葉セントラル」「京成バス千葉イースト」「京成自動車整備」の6社が紐づき、各地域のバス事業者がエリアごとに再編されます。

　たとえば、京成バス千葉ウエストには、旧船橋新京成バスの鎌ヶ谷営業所が、同千葉セントラルには旧船橋新京成バスの習志野営業所が属するなど、1社が別々の会社に分割されるケースもあります。また、京成バス千葉イーストには旧千葉交通や千葉中央バスなどが含まれます。

　STEP2では、STEP1で存続した「京成バス」が解体され、同社の各営業所がそれぞれのエリアの会社に統合されます。なお、京成バスの子会社である「東京BRT」はこの段階で、京成電鉄バスHDの子会社となります。

　京成電鉄グループ戦略室によると、2段階に分けたのは「京成バス」の会社規模が大きすぎるためだと話します。各地域のバス会社の車両カラーなどをどうするかは、今後詰めていくとのことです。

　ちなみに京成電鉄は茨城県内にも「京成電鉄茨城HD」を設立のうえ、2025年4月1日に県内のバス・鉄道・ホテル・百貨店事業を同様に再編します。こちらはバス・タクシーの事業再編が主体といえ、関東鉄道グループのタクシー会社が「京成タクシー茨城」に統合されるなどします。