不時着したアパッチ攻撃ヘリ“4か月以上も現場放置” 原因はヘリも「高山病」になる驚愕の標高!?
ヘリはあまり高い行動を飛べない。
ヘリでの回収は困難! 分解して陸路を模索?
AH-64E「アパッチ・ガーディアン」攻撃ヘリコプターが、インド北部のラダック地方の高地で4か月間不時着したまま放置されていることが2024年8月22日、インドメディアの「ユーラシアンタイムズ」の報道で明らかとなりました。
同機は4月4日に不時着。インド空軍は原因について、起伏に富んだ地形と高高度のために推力が低下したという技術的な問題だったと発表しています。
インド空軍は同機の製造元であるボーイングとも協議し回収方法を模索していますが、解決に至っていません。その主な原因は、軍用ヘリも動作不良に陥るほどの標高の高さにあります。
ラダック地方は中国と国境を接する高原地帯で、事故機は標高約3650mの位置に不時着したとのことです。この高度でもかなり高いですが、さらに、同地で機体を回収するためには、途中にある「カルドゥン・ラ」という標高約5600mもある峠を越えなければいけません。
インド空軍は、ヘリ回収も可能な輸送ヘリであるMi-26とCH-47「チヌーク」を保有していますが、Mi-26は現状運用を停止している状態です。CH-47に関しては投入可能ですが、ヘリを飛ばすだけでも困難な高地である不時着地点での長時間のホバーリングや、吊り下げての輸送はかなりの困難を極めるとして、実行には至っていません。そのため、不時着機を現地で分解して、陸路で回収する方法も模索されているようです。
08/29 17:12
乗りものニュース