米海軍の最新鋭レーダーに“メイド・イン・ジャパン”! 三波工業がRTX社とレーダー構成品提供で合意 海自も他人事ではないワケとは?

海上自衛隊にとっても他人事ではなさそうです。

日本を代表するメーカーとの提携

 アメリカの大手防衛関連企業「RTX(旧レイセオン・テクノロジーズ)」は2024年8月22日、日本の防衛関連企業である三波工業との間で、自社が製造するアメリカ海軍用の艦載レーダー「SPY-6(V)」の構成品製造に関する契約を結んだことを発表しました。

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SPY-6を搭載した初の駆逐艦であるアメリカ海軍の「ジャックHルーカス」(画像:アメリカ海軍)。

 SPY-6は、従来のレーダーよりも探知距離や精度が大幅に向上した最新鋭の艦載レーダーです。ボックス状の小さなモジュールを組み合わせることで、1つの大きなレーダーとして機能させることができます。このため、SPY-6は様々な艦艇に搭載可能な柔軟性を有しており、最新のイージス艦であるアーレイバーク級駆逐艦フライトIIIをはじめ、強襲揚陸艦や輸送艦、空母、フリゲートなどにも搭載が決定しています。

 一方、今回このSPY-6の構成品を製造することが明らかにされた三波工業は、1946(昭和21)年に旧海軍技術研究所および海軍工廠の技術士官らにより創立された会社です。これまで、海上自衛隊向けに装備品のメンテナンス業務、アンテナや通信装置などの製造、さらにシステムエンジニアリング業務などを行ってきました。

 SPY-6に関しては、ほかにも三菱電機が構成品製造に参画することがすでに決定されており、同レーダーのサプライチェーンへの相次ぐ日本企業の参加が、将来海上自衛隊が導入するイージス艦用のレーダー選定に際してどのような影響をおよぼすことになるか、注目が集まります。

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