とにかくデカい!海自「空前の水上戦闘艦」はエンジンも最強?ロールス・ロイスに決定

西側最大の水上戦闘艦となる見込みです。

ロールス・ロイスの船舶用ガスタービンを採用

 ロールス・ロイスは2024年5月30日、同社の船舶用ガスタービンエンジン「MT30」が自衛隊のイージス・システム搭載艦に採用されたと発表しました。

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現時点で最新のイージス艦まや型(画像:海上自衛隊)

 イージス・システム搭載艦は、配備が中止された陸上配備型イージス・システム「イージス・アショア」の代替となる艦艇です。
 
 従来のイージス艦は対空レーダーとしてSPY-1を搭載するのに対し、イージス・システム搭載艦は「イージス・アショア」用だったSPY-7レーダーを搭載することが特徴。2024年4月には、SPY-7レーダーの試験が実施され、初めて宇宙空間の物体を探知・追尾することに成功しています。
 
 また、既存のイージス艦と同等の各種能力や機動力も確保されます。基準排水量は約1万2000トン、速力は約30ノット(約55.6km/h)で、動揺に強い設計とする方針が示されています。就役後は西側で最大の水上戦闘艦となる見込み。主にBMD(弾道ミサイル防衛)を担当することが想定されています。
 
 この巨艦の心臓となるのが、世界で最も出力密度が高い船舶用ガスタービンエンジン「MT30」です。海上自衛隊では、既にもがみ型で採用された実績があり、イージス・システム搭載艦には、世界初となるツインMT30ハイブリッド電機機械推進システムが採用されます。「MT30」の組み立ては川崎重工が担当し、推進システム全体の試験も実施する予定です。

 防衛省は、2024年度予算にイージス・システム搭載艦の整備費用として3797億円(2隻分)を計上。今年度から建造が始まります。

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