ロシア海軍の潜水艦「撃沈された可能性高い」英国防省が指摘 ウクライナ軍が使用した兵器は?

修理が終わってなかった?

潜水艦を撃沈した兵器とは

 イギリス国防省は、2024年8月3日に実施されたウクライナ軍のクリミア攻撃で、ロシア海軍・黒海艦隊の潜水艦「ロストフ・ナ・ドヌー」が沈没した可能性が高いと発表。この攻撃で使用された兵器についての見解も明らかにしました。

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ロシア海軍のキロ級潜水艦(画像:ロシア国防省)。

 同艦は、通常動力型潜水艦である636.3型(改キロ級)の1隻で、ウクライナを攻撃できる巡航ミサイル「カリブル」を搭載可能です。2023年9月にセヴァストポリ艦船修理工場の乾ドックに入渠しているところをミサイルで攻撃され、深刻なダメージを受けていましたが、修復作業が続けられていました。

 イギリス国防省は、今回の攻撃について「無人機による攻撃と連動して行われたが、アメリカ製の地対地ミサイル(ATACMS)を使用した可能性が非常に高い」と指摘。「ロストフ・ナ・ドヌー」は完全に修理されていなかった可能性が高く、今回の攻撃が「最終章」になったとしています。この状態では潜水艦を回収して修理するよりも、代替艦を建造した方がコスト面で優位との見解も示しています。
 
 今回の攻撃は、ウクライナ軍の士気を大幅に向上させる一方、黒海艦隊による長距離攻撃力に大きな影響を与える可能性は低いとのこと。ただ、ロシア軍がクリミア半島に部隊を配置するリスクは増大していると評価しています。

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