エンジンの位置ソコ!? エンブラエルの「異形のプロペラ機」最新状況が明らかに! 設計もだいぶ進化

将来が楽しみ…!

「胴体後部にエンジン」ジェット機だけじゃないの?

 ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルがイギリスで行われてるファンボロー航空ショーで、新型航空機コンセプト「Energia」の最新状況を発表しました。このプロジェクトではいくつかの旅客機がラインナップ予定ですが、いずれもプロペラ機では珍しく、エンジンが胴体最後部に備わる「リアエンジン機」であるという特徴を持ちます。なぜなのでしょうか。

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公開された「Energia」コンセプト機(画像:エンブラエル)。

 今回の発表では、翼型、空気力学、構造設計などの更新や客室設計の見直し、静粛性の向上などが図られました。この機体には、4つの異なるコンセプトを有しており、今回のアップデートはそれぞれ、次のように公開されています。

 最大30人を搭載できる「ハイブリッド電気コンセプト」機では、次世代の熱エンジンと小型電気エンジンを組み合わせた並列ハイブリッド推進で、離陸・エンジンアイドル状態での熱エンジンの効率を最大化し。今回の設計変更では小型でコスト効率の高いバッテリーの導入などが検討されています。

 こちらも最大30席の「燃料電池コンセプト」機では、燃料電池の熱管理を最適化し、重量と抗力を低減する戦略を備えた高性能な推進装置の導入など検討します。

 最大50人搭載可能な「水素・デュアル燃料コンセプト機では、通常のフライトには推進に水素を使用し、航続距離の延長と予備にはJetA/SAFを使用するほか、水素のみの場合は、最大航続距離に対応したサイズの水素液体タンク(極低温)を設置するとのことです。

 なお、エンブラエルでは2021年にこの機の開発原案を公開したときから、「リアエンジン」のスタイルを採用しています。ただし、「リアエンジン機」はジェット機などでは一般的ではあるものの、プロペラ機の場合、まず見られないユニークな仕様です。

 これについて過去に、エンブラエルの商用航空事業のCEO(最高経営責任者)アルジャン・マイヤー(Arjan Meijer)氏が公式Twitterで、「(リアエンジンのターボプロップ機とすることで)従来機よりも高速で、運用コストが低いほか、客室内の騒音を低減できる」とコメントしました。今回発表された新型機も、このコンセプトを踏襲し、客室の快適性を向上のための取り組みと見られます。

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