降りて絶句の相鉄線「屈指の閑散駅」ここまで変わった! 大型商業施設いよいよ開業 “知られざる便利駅”本領発揮へ

相鉄いずみ野線の駅がある横浜市泉区の西の端「ゆめが丘」で大規模な開発が佳境に入っています。いよいよ賑わいの核となる大規模商業施設が開業を迎えます。

大型商業施設「ゆめが丘ソラトス」が7月25日開業

 相鉄いずみ野線の「ゆめが丘」駅(横浜市泉区)とその周辺が、大きな変革期を迎えています。駅前には2024年7月25日(木)、賑わいの核となる大規模複合商業施設「ゆめが丘ソラトス」が開業します。相鉄グループはオープンに先立つ7月22日(月)、同施設を報道関係者に公開しました。

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相鉄いずみ野線ゆめが丘駅(乗りものニュース編集部撮影)。

 ゆめが丘駅は、駅全体がアーチ状の鉄骨で覆われる構造が特徴。まるで宇宙船のような外観で、「関東の駅100選」にも選出されているほか、CMやドラマの撮影に使用されることも多く、メディア露出が多い駅となっています。
 
 また、横浜市営地下鉄の下飯田駅が近くにあるほか、幹線道路の環状4号線に面しているなど、知られざる交通結節点でもあります。2023年4月の相鉄・東急直通線開業後は、ゆめが丘から東京都心や埼玉方面まで直通する列車も誕生し、利便性が大きく向上しました。
 
 ただ、1999(平成11)年の開業以来、駅周辺は長らく一面に畑や空き地が広がる状態が続き、家屋もまばらでした。駅の乗降人員は1904人(2021年度)と、相鉄線で最下位の状況が続いています。何もない状態が長く続いていたのは、「市街化調整区域」に指定されていたためです。

 現在は相鉄グループが駅周辺の開発を推進中。大規模商業施設「ゆめが丘ソラトス」や総合病院、住宅などを開発しており、計画人口は約5200人となります。同社グループは「選ばれる沿線」を目指し、沿線の6か所で再開発や土地区画整理事業を進めていますが、ゆめが丘駅周辺開発は、その最後を飾るプロジェクトになるそうです。

 賑わいの核となる商業施設「ゆめが丘ソラトス」は、127店舗が出店する「ソラトス1」、ヤマダデンキテックランドが出店する「ソラトス2」、駅高架下の「ソラトス3」で構成。延床面積は約9万6800平方メートル(店舗面積約4万2700平方メートル)とかなり大規模です。開発は相鉄アーバンクリエイツが担当し、相鉄ビルマネジメントが運営管理を行います。

屋上には「そうにゃんパーク」も

 施設に入ると、まず開放的な吹き抜けが目につきます。この空間は約20mの高さがあり、木目調の落ち着いた空間です。外観こそ、郊外エリアでよく見られるショッピングセンターのように見えますが、随所に「相鉄らしさ」が感じられる施設となっています。

 屋上には、相鉄のキャラクター「そうにゃん」の遊具が設置された「そうにゃんパーク」が開設予定。駅名標を模した看板も設置されています。
 
 さらに、フードコートの横には、駅に発着する相鉄線の車両を眺めることができる「ステーションビューテラス」が設けられるなど、子育て世代に配慮した施設計画となっています。エリア最大級となる大型シネマコンプレックスも入るため、1日すごすことができそうです。
 
 相鉄は、「ゆめが丘ソラトス」の開業に合わせて駅のリニューアルも実施し、利便性を向上させます。トイレの全面改修が行われたほか、商業施設に面した場所には新改札を設置。特徴的なホーム上家鉄骨も塗装されました。

 相鉄アーバンクリエイツの担当者は「通常、商業施設は館内で消費を完結させるのが一般的」としたうえで、「『ゆめが丘ソラトス』では、エリアマネジメント協議会を設立してイベントを開催するなど、来ていただいた方が施設の外に出て街の良さを知ってもらえるような仕組みをつくっていきます」と話します。

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