首都高つながらない「関越道」どう行く? 渋滞を“まるっと避ける”マル秘ルートとは “練馬から正面突破”は最悪?

首都高とつながっていない「関越道」は、東京都心からどう行くかがしばしば話題になります。一般道でひたすら練馬ICを目指すか、遠回りな外環道経由か、そのどちらでもないルートを紹介します。

一般道経由? 外環道経由? そもそも「練馬」を避けて関越道へ

 東京・練馬ICから群馬、新潟方面に伸びる関越道は、アプローチが悩ましい高速道路です。

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一般道に接続する関越道 練馬IC。上りは特に出口渋滞が頻発(画像:PIXTA)。

 その理由は、都内を起点とする高速道路にもかかわらず首都高が直接接続していないためです。都内から関越道を利用する多くの人は、一般道の目白通りで練馬IC入口を目指すか、首都高5号池袋線を美女木JCTまで走り、外環道を経由して大泉JCTから合流するルートを選択します。

 しかし前者は一般道を走る時間が長く、時間がかかります。後者は「首都高-外環道-関越道」と乗り継ぐため、通行料金がかさむほか、その外環道を使うルートが大回りとなる不合理さが否めません。なにせ、直線距離でわずか2kmの首都高高島平出口と外環道和光ICの間を、荒川を折り返すように二度渡り約10km走ることになるのですから。

 そして関越道は、さいたま市方面からのアプローチも良好とは言えません。国道463号から所沢IC、国道16号から川越ICというルートが一般的ですが、この区間の関越道は西に大きく回り込む形をとっていることから、さいたま市からは意外に距離があるのです。

 そして週末の下り線でのこうしたアプローチには「大きな弱点」があります。

 関越道の下り線は、高坂SAの手前で緩やかな上り坂が続き、速度低下が起こりやすくなります。そして休日の朝は、この速度を落としたクルマの列に鶴ヶ島JCTで圏央道からのクルマが合流することでの渋滞が恒常化しています。さらにストップ&ゴーの渋滞に合流が重なることで、事故もほぼ毎週のように発生し、いっそう時間のかかる渋滞になっています。

 つまり練馬IC、所沢IC、川越ICのいずれかから流入したクルマは、この渋滞につかまってしまうのです。

 しかしアプローチにひと工夫すれば、週末の関越道本線の事故渋滞を避け、よりスムーズに群馬、新潟方面へ抜けることができるかもしれません。その手がかりは、渋滞の“向こう側”、東松山ICの利用です。出発地別のおすすめルートをご案内しましょう。

渋滞ノムコウ――「東松山」を目指せ!

 まず都心方面から首都高を使う場合は、5号線の美女木JCTをそのまま直進し、浦和南出口で直下の国道17号「新大宮バイパス」に流出しましょう。

 国道17号を直進して「田島」交差点をアンダーパスでくぐり、「町谷4丁目」交差点を左折して道なりに進み、「下大久保」交差点で国道463号「浦和所沢バイパス」に左折します。

 荒川の羽根倉橋を渡ってすぐの「下南畑」交差点で右折すると、国道254「号富士見川越バイパス」で、片側2車線、立体交差も多い快適な道です。富士見市を抜け、川越市に入り国道16号を立体交差で越え、さらにそのまま国道254号を進むと、圏央道 川島ICの入口が左に現れます。ここをそのままやり過ごし、さらに道なりに進むと東松山ICに到達します。

 このルートでの、週末早朝における浦和南出口から東松山ICまで想定所要時間は、40-45分です。

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首都高の浦和南出口。このまま新大宮バイパスを北上だ(植村祐介撮影)。

 美女木JCTから外環道に入り、大泉JCT経由関越道を走っての東松山ICまでの所要時間は渋滞なしで30-35分です。そのため浦和南出口利用は計算上(美女木JCT-浦和南出口までの所要時間を含め)、10分ほど余計にかかることになります。しかし休日の早朝は前述の高坂SA-鶴ヶ島JCT付近の渋滞により、この差はほぼなくなり、事故渋滞がひどい場合は逆に20-30分早くなることもあります。

さいたま-東松山は別アプローチで!

 一方、さいたま市方面からは、国道17号「上尾道路」経由で東松山ICを目指すルートが王道です。

 国道17号新大宮バイパスの宮前ICから上尾道路を北に進み、上尾市の「壱丁目南」交差点を左折して県道51号を進むと、荒川を渡る開平橋につながります。

 この開平橋を渡ったところ、入間大橋の手前にある「入間大橋」交差点を右折して県道339号に入ります。

 そのまましばらく道なりに進み、「上大屋敷」交差点を右折すると、かわじま中央通りです。そして国道254号との「中山」交差点を右折すると、東松山ICはもう間もなくです。

 宮前ICから東松山ICまで、上記のルートでの週末早朝の所要時間は35分ほど。同時間帯に宮前ICから川越ICまでは20分ほど、川越ICから東松山ICは流れていても10分ほどなので、その差はわずか5分です。関越道の渋滞時は、それ以上に時間がかかることは確定的なので、どちらが有利かあえて語るまでもないでしょう。

圏央道からは「ショートカット」も有効

 なお関越道の渋滞は、鶴ヶ島JCTを越えて圏央道まで延びることも珍しくありません。もし圏央道から鶴ヶ島JCTへの分岐の手前まで止まるような渋滞が延びているときは、圏央道を川島ICで流出し、東松山ICであらためて関越道に流入するというルートも有力です。

 川島ICから東松山ICまでは、早朝であれば国道254号で15分ほどです。このルートは、とくに圏央道内回りから関越道下りに入るときに、大きな効果があります。

 ただし圏央道の流入時間で「深夜割引」の判定を受けている場合は要注意です。

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圏央道 川島ICの開通当時。国道254号バイパスが接続しており、関越道の迂回路として活用しやすい(画像:大宮国道事務所)。

 休日であれば、東松山ICから下り方向は「休日割引」の対象となるため、大きな影響はありませんが、平日に東松山ICへの流入が午前4時以降になってしまうと、以降の利用がすべて深夜割引の対象外になってしまうからです。

 なお、紹介した一般道ルートはクルマが増えてくる時間帯になると、国道463号は羽根倉橋で、国道254号は川越市の「小仙波(西)」交差点から「福田」交差点あたりまで、国道17号上尾道路は、その手前の新大宮バイパス「円阿弥」交差点から上尾市内まで、それぞれ渋滞することもあります。

 しかし関越道の渋滞はそれ以前の時間帯から発生するので、休日の早朝、一般道が空いている時間帯は東松山ルートが大きな効果を発揮します。休日のドライブに、ぜひお役立てください。

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