日本初「水素の貨物輸送」本腰へ 線路にパイプラインも!? 「鉄道の水素インフラ化」国の事業採択で全貌見えてきた!

脱炭素に向けて出発進行!

JR西日本ら6社で実施

 関西電力を含む6社は2024年6月11日、兵庫県姫路エリアでのインフラを活用した国内水素輸送・利活用等にむけた調査について、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択されたことを発表しました。

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石油を運ぶ貨物列車のイメージ。水素の鉄道輸送は石油関連の施設などをそのまま使える可能性があることもメリットとされている(画像:写真AC)。

 これは、鉄道や通信用管路といった既存のインフラを活用し、水素の製造および貯蔵拠点を起点にして、大規模で低コストかつ低炭素な水素輸送を確立し、水素需要の創出と効率的なサプライチェーン構築に貢献することを目的としています。調査は2024年度~2025年度にかけて、「輸送方法」「利活用先」「法規制」の3項目に分けて実施されます。

 参画企業は、関西電力、JR西日本、JR貨物、NTT、NTTアノードエナジー、パナソニックの6社で、それぞれが役割を分担して調査を実施します。たとえば、JR西日本は「線路敷パイプラインおよび水素利活用の検討等」、JR貨物は「鉄道による全国への水素輸送の検討等」といった具合です。

 また、脱炭素社会の実現に関連して、JR西日本は三菱電機およびトヨタとともに、ディーゼルカーの置き換えを目指した新型車両の開発を進めています。これは、水素を使った燃料電池で発電し、その電気でモーターを回して走行する方式を想定。鉄道における水素利用も加速しています。

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