「舌筋トレ」で口腔ケアを!舌は口を閉じた時、どの位置にあるのが正解?よく噛んで唾液の分泌を促そう

イラスト:小林マキ

6月4~10日は「歯と口の健康週間」でした。年を重ねてもしっかり食べていきいきとした毎日を送るためには、歯と口の健康維持が不可欠です。ところが、日頃のお手入れは歯磨きだけ、という人がまだ多いよう。歯垢対策やマッサージなど、習慣にしたいケアを紹介します(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

唾液腺はどこにある?

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口の中の健康の秘訣は 清潔さと潤いキープにあり

1)セルフチェックでトラブルを早期発見

たまには、明るい所で手鏡を使って口の中をじっくりと観察しましょう。「歯と詰め物の間にすき間はないか、歯ぐきの色は明るいピンクか、舌に舌ぜっ苔たいがついていないかなどのチェックを」(田沼先生。以下同)

歯ぐきの色が悪いようなら歯ぐきマッサージを。細菌のかたまりである舌苔は歯ブラシで舌の表面を軽くなでるようにして取り除きます。また、右のイラストを参考に、自分の舌が正しい位置にあるか確認しましょう。

「×のように舌の位置が下がった状態だと、舌の筋力が弱まり、飲み込みにくくなるなど、トラブルが起きやすくなります。ふだんから正しい位置を意識して」

(左)〇舌は上の歯ぐきに軽く触れ、上下の歯が軽く離れている
(右)×舌が口の中で浮いていたり、歯の裏についている
2)舌の筋トレ

しっかりと噛んで、飲み込み、はっきりとなめらかに話すために、舌の筋力維持に努めましょう。

「まず、舌を左の頬の内側に強く押し付け、頬の上から指で押さえます。その指を舌で押し返しましょう。10回行ったら、反対側も同様に。毎日行って」

イラスト:小林マキ
3)唾液の分泌を促してしっとりマウスに

食べ物をよく噛んで食べると、唾液の分泌も増えます。

「食材を大きめに切る、加熱時間を短めにして歯ごたえを残す、焼いたり揚げたりするなど、毎日の食事で噛みごたえのあるメニューを工夫してみましょう」

ただし、せんべいやスルメなどの硬すぎるものは、歯がすり減る原因になるので控えめに。

「唾液の分泌を促すには、口まわりにある唾液腺をマッサージするのもおすすめです。食事の前、口やのどの渇きを感じたら行いましょう」

1)耳下腺 耳の前、上の奥歯あたりの頬に親指と小指以外の3本の指を当て、円を描くようにさする。10回

2)顎下腺 フェイスラインの内側にあるやわらかい部分を、耳の下からあご先に向けてやさしく押していく。10回

3)舌下腺 あごの内側にあるやわらかい部分に両手の親指を揃えて当て、やさしく押す。10回
4)場所や時間にこだわらずこまめなケアを

歯磨きといえば、起床後や食後、就寝前が定番ですが、それ以外のタイミングでもこまめに行いましょう。

「私は歯ブラシやフロスを家のあちこちに置いて、ちょっとしたすき間時間に気軽に行うようにしています。スッキリして気分転換になりますし、食べ過ぎ防止にも効果的ですよ」

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