歩き方を見直して正しいウォーキングを。ダイエット目的なら食前、糖尿病予防なら食後が効果的

新・心とからだの養生学(イラスト:小林マキ)

イラスト:小林マキ

手軽にできる健康法として定番のウォーキング。ところが、がんばって歩いているのにいまひとつ効き目を実感できないという声も多く聞かれます。そこで、筋力アップやダイエット効果を高める歩き方のポイントを紹介します(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

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無理なく続け、効果を高める5つのコツ

1)フォームにこだわりすぎない

世の中には、姿勢や歩幅など正しい歩き方についてのさまざまな理論がありますが、あまり細かいことにはこだわらないで、と中野先生。

「ウォーキングは誰でもできるもっともシンプルな運動。自分の歩きやすいように歩いているうちに、自然とベストな歩き方ができ上がっていきます。強度アップのためには、歩幅を広く、腕を大きく振るように意識するとよいでしょう」(中野先生。以下同)

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2)速度に強弱をつける

一定のスピードで歩くのではなく、「速い→遅い」「遅い→速い」と変化をつけてみましょう。

「同じ速度で歩くよりも、負荷を変えると、より筋力増強、心肺機能強化が期待できます。スピードを上げたタイミングでジョギングを組み込んでみるのもよいでしょう。坂道や階段を通るルートをあえて選ぶのも効果的です」

ウォーキングイメージ(イラスト:小林マキ)

イラスト:小林マキ
3)筋トレを取り入れる

ウォーキングが習慣になってきたら、筋トレをプラス。運動効果が格段にアップします。

「歩き始める前に行うのがおすすめです。準備運動代わりに、5分間の筋トレを行ってみて。ここでは下半身の強化に効果的な踏み出し運動『フロントランジ』を紹介しましょう」 

筋トレ(1)(イラスト:小林マキ)

1)両手を後頭部に当て、両脚を肩幅に開き、つま先は正面に向ける。片方の脚を大きく一歩、前に踏み出す

筋トレ(2)(イラスト:小林マキ

2)踏み出した脚の膝の角度が90度になるよう、「1、2、3、4」と数えながらゆっくり腰を落とす。「5」のカウントで前方の足裏で床を蹴るようにして1に戻る。左右交互に行って1回とし、約10回行う
4)ダイエット目的なら食前、糖尿病予防なら食後

1日のうちいつ歩くかを工夫すると、目的とする健康効果をより高めることができます。ダイエットを期待するなら、食前に歩くのが効果的。

「空腹時に運動すると、脂肪がエネルギーとして使われます。また、糖尿病予防なら、血糖値がもっとも上がる食後60~90分のタイミングで歩くのが有効です」

5)快適に歩けるシューズの選び方

履き心地のよいシューズ選びは、安全かつ快適に歩くために大切です。

ウォーキング専用ではなく、ランニングシューズでもOK。

「ランニングシューズのほうがデザインや機能性など選択肢が多くありますが、初心者向けのモデルを選びましょう。ソールが厚く衝撃を吸収してくれるので、長く歩いても足が疲れにくいのがメリットです。同じメーカーでも商品によってサイズ感が異なるので、必ず試し履きを」

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