花粉症対策に、腸内環境を整える「まごわやさしいよ」で免疫強化。食物繊維とタンパク質を摂れる食事法
今年も花粉が飛ぶイヤな季節がやってきました。花粉症は免疫力の低下によって発症しやすくなるといわれますが、免疫機能を正常に保つうえで重要なのが腸内環境です。免疫とアレルギーの関係、腸内環境を整えるコツを学びましょう(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/葛西由恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)
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アレルギーや病気を寄せ付けない腸活のヒント
内藤先生おすすめの食事法が、「まごわやさしいよ」です。
「これを意識して食事をとることで、自然に食物繊維の摂取量が増えていくはず。また、健康寿命を維持する筋肉をつくるたんぱく質も十分とれる食事法です」(内藤先生。以下同)
・「ま」……豆類
大豆をはじめ、豆腐、厚揚げ、がんもどき、納豆などの加工品も取り入れ、食物繊維と良質なたんぱく質を補給しよう
・「ご」……ごま
たんぱく質、食物繊維に加え、ビタミンやミネラルが豊富。白ごま、黒ごまで栄養素に大きな変わりはない
・「わ」……わかめ(海藻類)
海藻類のぬめり成分は、腸内細菌のエサとなる水溶性食物繊維。みそ汁、酢の物、煮物などにして毎日とりたい
・「や」……野菜
たっぷりとって食物繊維、ビタミン、ミネラルを補給したい。ゆでたり煮たりするとカサが減り、たくさん食べられる
・「さ」……魚(魚介類)
良質なたんぱく源となるほか、青魚に含まれるEPAやDHAには、血管をしなやかにして血栓をできにくくする作用がある
・「し」……しいたけ(きのこ類)
食物繊維たっぷりのきのこ類も取り入れたい。干ししいたけはもどし汁にも栄養素が溶け込むため、料理に活用して
・「い」……いも類
じゃがいも、さつまいも、里いもなどのいも類も食物繊維が豊富。煮物はもちろん、みそ汁の具にもおすすめ
・「よ」……ヨーグルト(発酵食品)
ヨーグルトをはじめ、漬物やみそ、甘酒や酒かすなどさまざまな発酵食品をとることで、腸内細菌がより多様になる
できれば避けたい食品も覚えておきましょう。
「牛肉、豚肉、羊肉などの赤肉は、腸内環境を悪化させます。赤肉は少なめにして、できるだけ鶏肉(白肉)や卵、魚からたんぱく質をとりましょう。砂糖もひかえたほうがよい食品。コーヒーに砂糖を入れている人は、できればブラックで。甘いスイーツは、ごほうびにたまに食べる程度にしたいところです」
腸内環境を整えるには、体を動かすことも不可欠です。
「運動によって腸内環境が整うと、良い菌が増加。すると、腸内細菌から筋細胞の増殖を促すシグナルも出るため、筋肉がつきやすくなる相乗効果も期待できます。運動を習慣化することが大事なので、毎日買い物をするスーパーまで少し遠回りして歩くなど、無理なく続けられることを考えてみてください。私は朝のテレビ体操を日課にしています。家の中で手軽に取り組めますよ」
服用薬の種類が増えると、腸内環境が悪化することがわかっているそう。
「腸内細菌に影響を与える代表的な薬は、消化器疾患薬、糖尿病薬、抗血栓薬、循環器疾患薬などです。これらの薬は安易に減らしてはいけませんが、何種類も薬を飲んでいるという人は、中には不要だったり、少し弱い薬でいい場合があるかもしれません。主治医に相談してみるといいでしょう」
02/25 09:00
婦人公論.jp