和食のプロが厳選する市販鍋つゆTOP3!ハイレベルなのは“みそ”ベース
「市販の鍋つゆは特に自宅では作るのが難しい、豚骨や鶏ガラを使ったものがおすすめ。各メーカーのレベルが毎年上がっていることに和食のプロとしても驚かされます」
残ったスープもおいしい鍋つゆをセレクト!
そう話すのは和食店を営む料理人の井上大輔さん。
「今回、15品をすべて具材まで入れて食べ比べましたが、いちばんおいしいと思ったのは、ヤマキの『地鶏だし 塩鍋つゆ』。鶏の風味が見事に再現されています。鍋料理は食材を煮込むと味が変わるのですが、最後まで一定レベルの味をキープできるよう研究されていると思いました」(井上さん、以下同)
ジャンル別でレベルが高かったのはみそベースの商品。
「どれも煮込むほど味に深みが出ました。商品のクオリティーの差が激しいのは、しょうゆ味。だしとしょうゆのバランスがちょうどいい具合のものが少ない印象でした」
鍋に残ったスープに具材のうまみが出るので、締めにご飯や麺類を入れるだけでなく別の料理にアレンジしても。
「魚を入れて煮込んだり、カレールーを入れ、カレーうどんやそばに。うまみたっぷりなので残り1滴まで、余すことなく使い切りたいですね」
【しょうゆ】ベースTOP3
第1位:〆まで美味しい とんこつしょうゆ鍋つゆ/ミツカン 750g 298円
コク深い豚骨の風味が手軽に食べられてうれしい!
「短時間で味がなじみ、豚骨の味がたっぷり出ていて、シンプルにおいしい。自宅でこの味を作るのは難しいので、気軽に楽しめるのは良いですね。煮込んだあともスープの味が最後まで薄くなりません。チンゲン菜や小松菜などの濃い味の葉物野菜にぴったり」
〔おすすめの具材〕鶏肉・濃い味の葉物野菜
第2位:あごだし 寄せ鍋/久原 800g 399円
上品なだしのうまみが海鮮と好相性
「あご(トビウオ)だしがしっかり感じられ、しょうゆの風味も際立っているので、飽きることなく食べられます。食べ終わりは煮詰まるため、水で薄めてからうどんで締めるといいですね」
〔おすすめの具材〕魚介全般
第3位:〆まで美味しい 寄せ鍋つゆ/ミツカン 750g 298円
“ザ・お鍋”な老若男女楽しめる味
「コクもあってどんな具材とも合うので、定番の白菜や豆腐はもちろん、冷蔵庫に残った大根やきのこなどの食材を入れてもOK。白身の魚やお肉、どちらとも相性がいいですね」
〔おすすめの具材〕白菜・豆腐
【塩】ベースTOP3
第1位:だし屋の鍋 地鶏だし 塩鍋つゆ/ヤマキ 700g 258円
思わず飲み干したくなるそのままでもいけるスープ
「鶏肉そのもののだしが生きていることに驚きました! 具材を入れて煮込むと、より鶏の香りが引き立ち、だしと素材の双方が生かされる仕上がりに感動。野菜は淡泊な白菜や水菜、豆腐もよく合うと思います。締めはご飯を入れて雑炊にするのがおすすめです」
〔おすすめの具材〕水菜・白菜
第2位:麺&鍋大陸 ゆず塩スープの素/ミツカン 1170g 1245円
ゆずの香りが秀逸!ほかの料理にも使える
「希釈するタイプですが分量どおりに作ったところ、加熱時に飛びやすいゆずの香りがしっかり感じられました。煮込んでも味が薄まらず、さっぱり仕上がります。ラーメンスープにもなる商品ですが、このまま蒸し鶏とあえたり、パスタにも活用できそうです」
〔おすすめの具材〕小松菜・春菊・きのこ類
第3位:コク旨スープがからむ ねぎ塩鍋用スープ/モランボン 750g 278円
食べだすと止まらない!まさにコクうまな一品
「地鶏とあご、両方のだしの組み合わせがよく、すっきり上品な味わい。具材にすぐ味が染み込み、食べやすいところも◎。野菜によく合うのですが、ねぎの香りを感じることもできて、あとを引きます」
〔おすすめの具材〕豚肉・きのこ類
【みそ】ベースTOP3
第1位:とり野菜みそ鍋スープ/まつや 720g 348円
みそ感が強くしっかり味煮込むことで風味倍増!
「石川県では定番の鍋の素『とり野菜みそ』を、ストレートの鍋つゆにした新商品ですが、みその風味がしっかりしていました。鶏肉と煮込むと肉にだしがよく染みます。シャバシャバなので、みそ汁のように使うのもおすすめ。根菜などと煮て豚汁風に仕立てて、食べてみたいですね」
〔おすすめの具材〕根菜類
第2位:名店監修鍋スープ すみれ 札幌濃厚みそ味/ダイショー 700g 299円
濃厚だけど後味さっぱり、最後まで飽きずに食べられる
「まさにみそラーメンの味。コクが深いので、お肉との相性がよく、具材を入れて煮込むとしっかりと味が染み込みます。時間がたったほうがおいしいぐらいなので締めは外せません。人気のラーメン店が監修しているので、締めはやはりラーメンを入れてみて」
〔おすすめの具材〕もやし・ねぎ
第3位:〆まで美味しい 濃厚みそ鍋つゆ/ミツカン 750g 298円
インパクトは弱いものの完成されたおいしさ
「豚骨と鶏ガラ、2つのだしのバランスがいい一品。濃厚ながらピリ辛のアクセントが利いていて、飽きのこない味に仕上がっており、肉にも魚にも合います。煮込んで寝かせるとさらにおいしくなります」
〔おすすめの具材〕もやし・きのこ類
※価格は編集部購入時のもので、希望小売価格ではありません。
教えてくれたのは……井上大輔さん●創作和食料理人。京都の和食店などでの修業後、2010年に独立し、東京・白金台に「和味 大輔」、2017年に完全個室のみの「和味大輔 はなれ」をオープン。料理対決番組などにも多数出演。
取材・文/鈴木晶子
11/03 15:00
週刊女性PRIME