「やり残したことはない」総裁選6位の茂木敏充幹事長、見据える「次」 国会議員票で苦戦

27日に投開票された自民党総裁選で、茂木敏充幹事長(68)は9人の候補者中6位に終わった。投開票後は「仲間に支えられ良い戦いができた。やり残したことはない。また明日から頑張っていきたい」と記者団に述べた。

周辺は「本気で勝つつもりだった」と漏らす。最大の誤算は岸田文雄首相が8月14日という早い段階で不出馬を表明したことだ。候補の乱立で党員票の重みが増し、知名度が不足する茂木氏は苦戦を強いられた。

それでも出馬したのは旧茂木派(平成研究会)のメンバーの求心力を保ちつつ、「次」を見据えて知名度を高める狙いがあったとみられる。SNSやインターネット番組での発信を強化し、プライベートも積極的に公開するなど、親しみやすさをアピールした。

討論会などでは、経済政策や経済成長の在り方を詳しく語り、政策通の一面もアピールした。茂木陣営に集ったある議員は「茂木敏充という人間の考えを一定程度は浸透させることができた」と評価する。

ただ、国会議員票は想像以上に伸び悩んだ。茂木氏は記者団に「そう思っている」と認め、「いろいろこれから反省しなくちゃいけない」と力を込めた。(永井大輔)

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