じわり反斎藤包囲網 自民と維新は独自候補の擁立模索、相乗りも視野

兵庫県議会から全会一致で不信任案を可決された斎藤元彦知事が失職からの出直し選を選んだことを受け、各党は対立候補の選定を急ぐ。前回選で斎藤氏を支援した自民党と日本維新の会は今回、「反斎藤」の姿勢。ただ、50日以内に行われる知事選まで期間が短く、有力な候補者を立てられるかは不透明だ。

自民と維新は前回選で斎藤氏を推薦した。だが、自民県議団の北野実幹事長は26日、記者団の取材に「推薦はあり得ない」と強調した。複数の関係者によると、斉藤氏の対立候補として官僚や県議、民間企業の顧問、県幹部らの名前が挙がっているが絞り込めていないという。

ある自民県議は「時間がない中で無理に探した候補者で勝てるとは思えない」と率直な思いを吐露。党としての独自候補の擁立は見送り、他党と相乗りで斎藤氏の再選を阻止するしかないとの見方を示した。

実際、立憲民主党系の県議会会派「ひょうご県民連合」は、他会派とも調整可能な別の候補者を絞り込みつつある。自民が独自候補の擁立を見送り自主投票となれば、相乗りが実現する可能性もありそうだ。

一方、維新も独自候補を模索しているが、決定には至っていない。県議団「維新の会」の岸口実団長は26日、報道陣に対し「斎藤氏はない」と明言し、候補者については「県選出の参院議員、県議会議員が選択肢」と明かした。

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