加藤勝信氏インタビュー　選択的夫婦別姓法案「政府が勝手にやるなら強い懸念」自民総裁選

自民党総裁選に立候補した加藤勝信元官房長官は20日、産経新聞の単独インタビューに応じた。小泉進次郎元環境相が首相に就任すれば選択的夫婦別姓制度導入法案を政府として提出すると主張していることに関し「自民党のやり方が崩れかねない。強い懸念を持っている」と語った。

インタビューの様子は、産経新聞の公式ユーチューブチャンネル「産経ニュース」で、編集を一切行わずに動画配信している。

小泉氏は同法案を国会提出し、自民議員に賛成を義務付ける「党議拘束」をかけずに採決すると主張。これに関して加藤氏は、政府提出法案は与党の事前審査を経て国会提出、採決する仕組みだと指摘し、「党内で侃々諤々（かんかんがくがく）議論し、納得し、本会議でみんな賛成票を入れ、入れない議員は処分されてきた歴史がある」と述べた。「政府が勝手にやるなら与党は勝手にやっていいのか。ガバナンスの問題になる」とも訴えた。

また、家族同姓制度を維持した上で、法律に旧姓使用を明記することで旧姓を使い続けられる「旧姓続称制度」を提案した。

安倍晋三元首相の最側近の一人だった加藤氏は、安倍氏の経済政策「アベノミクス」について「（自身に）染み付いている」と語った。「やり残したことは賃上げだ。いわば第2ステージ。しっかり引き継ぎたい」として「国民の所得倍増」を改めて訴えた。