日米韓の「調整事務局」設立を非難 「報復対応招く」と朝鮮中央通信

会談するバイデン米大統領(奥中央)、石破茂首相(右端)、韓国の尹錫悦大統領(左手前から2人目)=2024年11月15日、ペルー・リマ、代表撮影

 北朝鮮の朝鮮中央通信は19日、日米韓が15日の首脳会談で協力強化に向けた「調整事務局」の設立で一致したことを非難する論評を配信し、「不純な目的を追求する米日韓の軍事共助が強化されるほど、我々の強力な報復対応の日常化を招く」と警告した。

 論評は、調整事務局について「政権が変わっても反共和国(北朝鮮)の『対決遺産』を引き継いでそれを永久化し、朝鮮半島と地域で力の均衡を壊すことに主要な目的がある」と主張。「アジア太平洋地域で米国主導の軍事ブロックを拡大、強化するための制度的基盤だ」と非難した。

 日米韓は15日、3カ国の安全保障や経済分野での協力強化に向けた調整を担う事務局の設立で一致。バイデン米政権が進めてきた多国間協力の枠組みに否定的なトランプ次期大統領の来年1月の就任を前に、3カ国連携の「制度化」を図った形になった。(ソウル=貝瀬秋彦)

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