「小選挙区で全力尽くすしか…」自民の裏金問題、公認方針巡り和田氏

北海道5区・衆院選2024

 「裏金議員」の一部は非公認、比例との重複立候補を認めない――。

 石破茂首相が打ち出した方針について北海道5区選出の自民・和田義明衆院議員(3期目)は6日夕、「仮に非公認だったとしても選挙には出る」「私は党の判断をいただく立場。(比例重複が認められなければ)小選挙区で全力を尽くすしかない」などと述べた。札幌市厚別区の事務所で報道陣の質問に答えた。

 和田氏は、政治資金パーティーで得た収入のうち、過去5年間で990万円が政治資金収支報告書に不記載だった。4月には党から、8段階ある党の処分で上から7番目にあたる「戒告」処分を受けた。道内では、次期衆院選で有権者の信を問われる唯一の「当事者」だ。

 和田氏は問題発覚以降、「全て政治活動に使った」「政治不信を招いたことをおわび申し上げる」などと地元で謝罪行脚を繰り返してきた。次期衆院選に向けては、「5区内では一定程度、理解をいただけている」とする一方、「大変厳しい。これまでにない厳しい情勢だと肌感覚で感じている」とも吐露した。

 党道連は今月上旬、和田氏を含む小選挙区に立候補する予定の11人について、公認して比例名簿を並列で2位とするよう上申していた。党本部の方針転換で、和田氏はさらなる「逆風」に危機感を募らせる。収支報告書の訂正は、公示前にすませる意向という。

 次期衆院選は15日公示、27日投開票の見込み。5区は6日時点で和田氏と立憲前職の池田真紀氏が立候補を表明している。(原知恵子、後藤泰良)

ジャンルで探す