自民が「不記載」12人を非公認、当選すれば追加公認の構え…杉田水脈ら3氏は引き続き調整

 自民党は9日、衆院選の1次公認候補予定者として計279人を決定した。派閥の政治資金規正法違反事件を巡り、収支報告書に不記載があった議員と選挙区支部長の計12人は公認しなかった。不記載があった他の34人については公認したものの、比例選の重複立候補は認めなかった。

党首討論に臨む石破首相(左)と立憲民主党の野田代表(右下から3人目)(9日、国会で)=川口正峰撮影

 1次公認の内訳は小選挙区265人、比例14人。石破首相(自民党総裁)は9日の党首討論で非公認の議員らについて、「国民が代表者としてふさわしいと判断した場合、公認する」と述べ、当選すれば追加公認する考えを示した。

 非公認が新たに決まった現職は菅家一郎、中根一幸、越智隆雄、小田原潔、細田健一の5氏。元議員で選挙区支部長の今村洋史氏も公認しなかった。党執行部は不記載による処分や各選挙区情勢に基づいて判断した。

衆院本会議に臨む杉田水脈・衆院議員(上)と萩生田光一・元政調会長(7日午後0時58分、国会で)=川口正峰撮影

 これまでに非公認は三ツ林裕巳、下村博文、平沢勝栄、萩生田光一、高木毅、西村康稔の現職6氏について決まっていた。

 執行部は非公認候補が無所属で立候補した場合、対抗馬は立てない。不記載があり、比例選単独で立候補を予定していた上杉謙太郎、尾身朝子、杉田水脈の3氏については、引き続き公認の可否を調整する。

 一方、公明党は9日、自民立候補予定者174人と、無所属で出馬する三ツ林、西村両氏の推薦を決めた。174人には、自民が公認したものの、比例選重複立候補を認めなかった西村明宏、稲田朋美両氏ら9人も含まれる。

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