「山下勉と呼んで」…氏名不詳で逮捕の容疑者、半年で2億5000万円引き出したか

 大阪府警は20日、還付金詐欺の「出し子」の男を電子計算機使用詐欺などの容疑で逮捕したと発表した。男は「名前を言うと家族や周りの人に迷惑がかかる。『山下 つとむ 』と呼んでほしい」と話し、氏名や住所、年齢が不詳なまま逮捕した。

大阪府警察本部

 発表では、男は何者かと共謀して4~5月、広島県の男性ら3人に還付金名目で計約200万円を管理する口座に振り込ませ、現金自動預け払い機(ATM)で引き出した疑い。府警は認否を明らかにしていない。

 男が金を引き出す姿がATMの防犯カメラに映っており、5月17日、捜査員が大阪市内で似た男を発見。男の身元を割り出せなかったが、写真を添付して逮捕状を請求し、22日に名古屋市内で逮捕した。20~30歳代とみられるという。

 府警は、他人名義のキャッシュカード44枚とスマートフォンを押収。スマホの解析から今年5月までの半年間に約2億5000万円を引き出したとみている。

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