「母親は不安といらだちの中に…」4歳児暴行死 第三者委員会が検証報告 「児童相談所は虐待リスクを適切に評価できず」

三重県津市で4歳の娘に暴行を加え死亡させた罪で、43歳の母親が実刑判決を受けた事件。

3月29日、三重県が設置した第三者委員会が報告書を公表しました。

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この事件は去年5月、津市の工場作業員、中林りゑ子受刑者43歳が、自宅アパートで、4歳の娘ほのかちゃんを机の上から転倒させるなどして、死亡させた罪に問われ、2月の裁判で懲役6年の実刑判決を受け、刑が確定しています。

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三重県は児童相談所などの対応を検証するため、去年7月に第三者委員会を設置していて、29日その調査報告書が取りまとめられました。

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(第三者委員会 佐々木光明委員長)
「母と子どもの情緒的な絆を深めるチャンスを失って子どもは孤立し、母親は不安といらだちの中に置かれたんだと思う。関係機関の連携と安全確認が、十分にできずに起きた事件だと思う」

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報告書では、中林受刑者が妊娠期間から医療機関を受診していなかったことや、自宅で出産するなど養育上の課題があったにもかかわらず、児童相談所や津市が、虐待のリスクを適切に評価できず、安全確認が不十分だったことが事件の背景にあるとして、一貫した支援体制の拡充や、対面による安全確認の徹底などが提言されました。

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これを受け、三重県の一見勝之知事は「今後、報告書を精査し、迅速な対応をとっていく」と話しています。

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