強盗致傷容疑で逮捕の男、携帯に匿名性高いアプリ 千葉女性連れ去り

送検のため車に乗り込む高梨謙吾容疑者=2024年10月19日午前10時34分、千葉県印西市、杉江隼撮影

 千葉県市川市で17日に男らが住宅に押し入り、住人の女性を連れ去った事件で、強盗致傷などの容疑で逮捕された自称横浜市旭区の内装工、高梨謙吾容疑者(21)が持っていた携帯電話に、匿名性の高い通信アプリ「シグナル」が入っていたことが、千葉県警への取材でわかった。

 夏以降に関東で相次ぐ強盗事件では、「闇バイト」で集められた実行役への指示にシグナルが使われていた。また、高梨容疑者も他の強盗事件への関与をほのめかしており、1都3県の合同捜査本部は一連の事件との関連も視野に調べている。千葉県警は19日、高梨容疑者を千葉地検に送検した。

 県警によると、高梨容疑者はほかの者と共謀して17日午前1時15分ごろ~午前2時45分ごろ、市川市の住宅に侵入して住人の50代女性の顔を殴るなどの暴行を加え、「金はどこだ、殺すぞ」と脅して現金などを奪った疑いがある。女性は顔や全身の打撲のほか、肋骨(ろっこつ)や指の骨が折れる重傷を負った。

 高梨容疑者は18日午前1時半ごろ、横浜市内の警察署に自首していた。

 女性は押し入った男らに連れ去られ、17日夜に埼玉県川越市内で保護された。県警はこの時に一緒にいた住所・職業不詳の藤井柊(しゅう)容疑者(26)を監禁容疑で現行犯逮捕。藤井容疑者の指紋は、今月横浜市青葉区の住宅で起きた強盗殺人事件と、千葉県船橋市内で起きた強盗致傷事件の現場からも検出された。(杉江隼)

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