裏金2728万円でも「実質おとがめナシ」萩生田光一氏に寄せられる批判…自民関係者は「東京15区」の大失敗に怒り心頭

 

 4月4日、自民党の裏金問題をめぐり、「党の役職停止1年」の処分が下された萩生田光一衆院議員に対し、「処分が軽すぎる」などと批判が殺到している。

 

「萩生田氏は裏金キックバック問題で、政治資金収支報告書への不記載が2728万円にのぼり、昨年12月22日に党政調会長を辞任しました。

 

 その後、収支報告書を訂正しましたが、支出の目的、金額、年月日を不明とするなど、訂正そのものも『いい加減すぎる』と批判が出ました。

 

 1年間役職に就けないものの、すでに政調会長を辞任しているため、実質的にはおとがめナシになりました」(政治部記者)

 

 

 この処分にSNS上では、

 

《役職辞任してる #萩生田光一 処分は役職停止1年。はぁ? 無罪放免ってことだよね?》

 

《裏金を止めなかったのに、党役職停止1年ですか?????》

 

 などと批判が相次いでいる。2022年6月の参院選前に、生稲晃子氏をつれて旧統一教会の集会に参加していたことも明らかになっており、

 

《萩生田光一への処分を見ていると、言われる通り統一教会の陰の力を感じざるを得ない》

 

 といった意見も――。

 

 萩生田氏に対する批判はこれにとどまらない。

 

 今年2月に党の都連会長を続投することが決まり、現在もその役職にある。4月5日、萩生田氏が都連会長を辞任する必要があるかと問われた岸田文雄首相は、党役職停止の対象は党本部の役職であり、都連会長の続投は可能との認識を示した。

 

 これに対し、元都連所属議員は「萩生田さんは都連会長もやめるべき。都議や区議も怒っています」とし、こう続ける。

 

「萩生田氏は、都連の公認候補選びの実質的な決定者ですが、候補志望者や候補予定者に対しては『俺の言うことを聞かないやつは選ばない』的な態度で接してきますし、態度がめちゃくちゃ横柄です。

 

 比較的若い都連の議員たちは、以前から『萩生田さんには早く都連会長をやめてほしい』と陰口を叩いています」

 

 さらに「東京15区補選」に関しても、萩生田批判が噴出している。自民党都連関係者が、怒り心頭でこう話す。

 

「東京15区の補選では、都民ファーストが擁立する乙武洋匡氏に相乗りすることになりました。萩生田さんは裏金問題のゴタゴタで身動きが取れず、相乗り自体は党本部主導でしたが、この選択はおかしい。負けを回避したかに見えますが、それは大きな間違い。負けてもいいから、独自候補を擁立すべきでした。

 

 なぜなら、乙武氏がもし当選すれば、次回から15区に自民党は党公認候補を立てられなくなるからです。次の衆院選で自らが推薦した現職の乙武氏に対抗馬を立てることは道理に反します。ですから東京の選挙区を一つ手放すことになったのです。

 

 都連の候補者選定の実権を持つ萩生田会長は、独自候補の擁立を死守すべき立場にあった。この件に関しても、都連会長である萩生田さんの責任は重大ですよ」

 

 今後、萩生田氏が都連の会長を続けるかどうかは、都連が判断するというが、萩生田氏がみずから辞任するようなことはなさそうだ。

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