建設カードの配置＆記念碑の建造で勝利点の獲得を目指す美麗イラストなカードゲーム「Cultus(カルタス)」プレイレビュー、戦略の読み合いが勝利のカギ

「Midrash」や「Stella Monolith」、「Serviam」などのカードゲームをリリースしているDomina Gamesから、建設カードを広げつつ記念碑を建造し、街の復興を目指す対戦ゲーム「Cultus(カルタス)」が2024年1月20日(土)に発売されます。そんなCultusを一足早く遊べる機会を得たので、どんなカードゲームなのか、実際にプレイしてみました。
Cultus - Domina Games
https://www.dominagames.com/cultus
・目次
◆1：Cultusのパッケージと内容物紹介
◆2：ゲームの準備
◆3：実際のゲームプレイ
◆4：勝敗を決める得点計算
◆5：まとめ
◆1：Cultusのパッケージと内容物紹介
Cultusのパッケージはこんな感じ。

プレイ人数は1～4人で、プレイ時間の目安は20分～120分、対象年齢は12歳以上です。

箱の中には、説明書のほか、キャラクターカードや建設カード、記念碑カードなどが入っていました。

ゲームボードは2枚に分割されており、プレイの際は付属の結合パーツと組み合わせて1枚にします。

キャラクターカードは全6種類です。

キャラクターカードには、所持金カウンターや特殊効果、フレーバーテキストが記されています。

記念碑カードは全12種類。

記念碑カードには追加収入アイコンや特殊効果、ボーナスが記載されています。

建設カードは全48枚で、各カードには4つのマスが記されています。

建設カードのマスには「教会」「要塞」「宮殿」「住宅」「商店」「広場」「農地」の7種類のアイコンが存在します。

収入カードがこんな感じ。各カードには、自身のコマを移動させた際に入るボーナスが記載されています。

計画カードは全部で6種類です。

指定された条件を満たすことで、ゲームの勝利に必要な勝利点のボーナスを得ることが可能です。

自身のコマを示す「プレイヤーポーン」。

記念碑の位置などを示すためのキューブ。

獲得した勝利点を示す「勝利点マーカー」。

収入のボーナスを示す「ボーナスメダル」はしっかりとした作りで重量感があります。表には「VP2」、裏には「AP＋1」と書かれています。

◆2：ゲームの準備
さっそくゲームの準備を整えていきます。まずは勝利点ボードの「0」のマスに勝利点マーカーを設置。

各プレイヤーには、3枚の建設カードが配られます。

残った建設カードは6枚ずつ6つの山に分け、収入カードの上に置きます。

各プレイヤーに、キャラクターカードと計画カードを1枚ずつ配ります。キャラクターカードは他のプレイヤーに公開し、計画カードは自分だけ確認します。

記念碑建造費用ボードの「Stock」にプレイヤーの色と一致したキューブを4つ置き、そのうち1つを「0」のマスに置きます。

そして、記念碑建造費用ボードの「Stock」に置かれている3つのキューブのうち1つを、自身のキャラクターカードの「0」のマスに移します。

記念碑カード12枚をシャッフルし、3枚を表向きで並べます。残りは裏向きでその横に置きます。

それぞれのプレイヤーは任意の収入カードにボーナスコインを表向きに配置します。

各プレイヤーは手札の建設カードを1枚選び、指定された位置に配置します。

そして初期位置に自分のプレイヤーポーンを配置。

4人プレイの場合のカード配置はこんな感じ。セッティングの際には、付属のセットアップ図を参考にカードなどを配置します。

◆3：実際のゲームプレイ
「Cultus」では、建設カードを使用することで街の形を変えつつ、キャラクターや記念碑の効果を生かして勝利点を獲得していくことを目指します。「建設カードの山札がなくなったターンが終了する」「記念碑カードがなくなったラウンドが終了する」とゲームが終了し、最後の得点計算後に最も多くの勝利点を得たプレイヤーが勝利します。
さっそくゲームを開始します。各プレイヤーは自分のターンに、「開始フェイズ」「収入フェイズ」「行動フェイズ」「手札調整フェイズ」「終了フェイズ」を順番に進めます。「開始フェイズ」では、収入カードの上に置かれた建設カードの山6つの上から任意の1枚を引き、手札に加えます。

続く「収入フェイズ」では、1金を獲得することが可能。収入を得た場合、記念碑建造費用ボード上にある自分のキューブを進めるか、自分のキャラクターカード上のキューブを進めます。

「行動フェイズ」では各プレイヤーに3APが与えられ、1APを使って「移動」「建設カードの配置」「記念碑の建造」「建設カードを2枚捨てて記念碑を移動する」「建築カードを1枚引く」の中からいずれかの行動を行います。また、APを消費せずに「キャラクターカードの効果を使用」を選択することも可能。
今回はまず、「建設カードを1枚引く」を2回行うことを選択しました。これで2APを消費。

残った1APで「建設カードの配置」を選択。手札から建設カードを1枚選び、自身のプレイヤーポーンに隣接するように配置しました。これ以上できることがなくなったので、次のプレイヤーに手番を回します。

ゲームを進める上で重要になってくる行動が「移動」です。「移動」では、自分のプレイヤーポーンを建設カード上で隣接している上下左右いずれか1つのマスに移動させます。

移動元のマスと移動先のマスを確認し、これらのアイコンが収入カードに描かれた組み合わせである場合は、収入として1金を獲得します。今回の場合、「要塞」から「宮殿」に移動したので、収入カードの記載に沿って1金を獲得。また、収入カード上にボーナスメダルが置かれている場合、その色のプレイヤーは勝利点を2点獲得します。今回は赤プレイヤーが2点の勝利点を獲得しました。

ゲームを進めていると、青プレイヤーの記念碑建造費用が10点に達しました。

そこで、「広場」マスに自身のキューブを置き、記念碑を建造します。

その際、3枚並んだ記念碑の中から1枚を選択して獲得。

記念碑にはそれぞれ固有の効果があるため、ゲームの早い段階で記念碑を建造しているとゲームをより有利に進めることができます。

ゲームを進めていると、建設カードの山札の1つがすべて引かれてしまいました。

そんな時は収入カードを裏返します。裏返した収入カードにボーナスメダルが置かれていた場合、ボーナスメダルは持ち主のプレイヤーに戻ります。ボーナスメダルが戻ってきたプレイヤーは追加で毎ターン1APを獲得でき、行動フェイズでの行動可能回数が1回増加します。

また、裏返った収入カード1枚につき移動で得ることができる収入が1金増加します。収入カードが裏返るほど、移動で手に入る収入が増えることになるので、積極的に山札を引いていくと記念碑を建造しやすくなります。

集めた収入は記念碑の建造に使用するだけでなく、キャラクターカード上の資金を消費して、キャラクターの効果を使用することが可能です。

行動フェイズが終わった際に、手札が6枚以上ある場合、5枚になるまで手札を捨てる「手札調整フェイズ」を行います。捨てたカード1枚につき勝利点を2点失うだけでなく、勝利点が足りない場合は不足分と同値の記念碑建造費用を失ってしまうため、手札枚数の管理が重要です。
◆4：勝敗を決める得点計算
ターンを進めていると、建設カードの山札が全てなくなってしまいました。建設カードの山札が全てなくなってしまったので、そのターンの「終了フェイズ」でゲームが終了し、得点計算に移ります。

ゲームが終了した場合、これまでに獲得した勝利点に加えて、さまざまな条件での勝利点を獲得することが可能です。「中央エリアボーナス」では、ゲームボードの中央4マスに記念碑を建てているプレイヤーは、1つにつき勝利点を10点獲得します。今回は赤プレイヤーが中央エリアに記念碑を建造しているため、10点をゲット。

「計画カードボーナス」では、自身の計画カードに記載された条件を満たした場合、それに応じた勝利点を獲得します。

得点計算を行って、最も多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝者となります。「中央エリアボーナス」や計画カードの効果などを含めて、不利な状況から一気に逆転することも可能です。

◆5：まとめ
「Cultus」を実際にプレイしてみたところ、4人プレイでおよそ1時間程度かかりました。一番最初にどの建設カードを置くか、多くの収入を得るためにはどのように動けばいいのか、中央エリアボーナスを獲得するためにどういった作戦が必要なのかなど、考えをめぐらせられる点が多く、プレイヤーの遊び方次第で楽しみ方の幅が大きく広がるカードゲームに仕上がっています。
複数のボードゲームの経験がある編集部員からは「キャラクターの設定や世界観とゲーム自体のつながりがちょっと薄く、キャラクターの個性がもう少し欲しい」「記念碑の効果や使い方など、考えることやルールが多く、普段からボードゲームに慣れ親しんでいない人にとっては難しいのではないか」「計画カードの使い道が少なく感じた」といった声もありました。それでも、建築カードの引き方と配置次第で展開が大きく変わるため、リプレイ性と戦略性が高いゲームだと感じました。
また、Cultusにはソロプレイ用のカードも付属しているので、一人でじっくり遊ぶことも可能です。

なお、Cultusは記事作成時点ではAmazon.co.jpで予約受付中で、希望小売価格は税込3850円です。
Amazon | Domina Games Cultus (1-4人用 20-120分 12才以上向け) ボードゲーム | ボードゲーム | おもちゃ

また、Cultusは以下のプレゼント記事からも入手できます。
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