RIZIN「聞いている話とはたいぶ違う」屈辱の3連敗の萩原京平はどうなるのか…元妻へのDV容疑での逮捕報道には榊原CEOが異論

 総合格闘技イベント「RIZIN.48」が29日、さいたまスーパーアリーナで行われ、66キロ契約のRIZINMMAルールでの第4試合では、萩原京平(28、TRIBE TOKYO MMA)が高木凌(25、パラエストラ八王子)に1ラウンド2分39秒、ネイキッドチョークを決められ一本負けした。これで3連敗の崖っぷちに追い込まれた萩原には、集英社オンラインによる元妻へのDV容疑での逮捕報道があり、榊原信行CEOは「僕らが聞いている話とはだいぶ違う」と異論を訴え、今後の推移を見守る姿勢を示した。

 何もできずリアネイキッドチョークにタップ

 

萩原京平がバックチョークにタップ(写真・RIZIN FF)

 

 萩原京平はどこへいくのか?
 復活を期するリングで何もできないまま敗れた。萩原はカーフやパンチで高木にプレスをかけた。だが、大振りのパンチにひるむと、直後に片足タックルを仕掛けられテイクダウンを奪われた。上体を起こした状態でガードしたが、バックをとられる。コーナーで苦し紛れに高木をおんぶする状態で立ち上がったが、その苦しい態勢の中で、足で動きをロックされて左手を首に巻きつけられた。必殺のリアネイキッドチョークが決まると、たまらずタップ。わずか2分39秒で1本負けを喫した、
 インタビュールームに現れた萩原は「また同じパターンで負けた。それも含めて、何もいうことないっすね」と多くを語ろうとしなかった。
 かつて平本蓮をTKOで破り、ネット中継に特化したRIZIN LANDMARKの第1回大会で朝倉未来と対戦した。判定で敗れたものの、メインを任されるRIZINの新しい顔になったが、2022年に弥益ドミネーター聡志、クレベル・コイケ、鈴木千裕に3連続1本負け。2023年4月にカイル・アグォンに勝利して、スランプを脱出したかに思われたが、また牛久絢太郎、武田光司に連敗した。
 再起を期した今回は、夏から練習拠点を大阪から、東京の元DEEP王者で、PRIDE、UFCで活躍した長南亮氏が指導する「TRIBE TOKYO MMA」に移したが、すぐには結果につながらず、2度目の3連敗となった。
 試合後、長南氏から「まだまだやれるぞ」と叱咤されたそうだが、萩原は、気持ちを前向きに切り替えることができなかった。
「伸び悩んでいる。(長南氏の指導で)しっかりとやっているが、以前と同じ負け方」
 打撃を封じられ、バックチョークにタップするのは、クレベル、ターミネーターに1本負けしたのとまったく同じパターンだった。
 一方の勝者の高木も、「反省多い試合だった。みんな打撃のばちばちがみたかっと思うので、ちょっと悔しい。タックルにいこうと思ったわけじゃないが、体が勝手に動いた。スムーズにサブミッションいけると思ってそっちにシフトしてしまった」と納得がいっていなかった。
 高木は、リング上で1か月前に突如、パニック障害に襲われたことを公表した。発作で倒れ、3日連続で救急搬送され、入院もした。萩原は、決してコンディションがベストの状態で臨めたわけではない相手に敗れたのだ。
 萩原は、オープニングセレモニーでは出場22選手のうち、最も大きな拍手と声援を受けていた。
「そこに応えられないことへの不甲斐なさがある。勝つところを見せられず同じ展開で負けた自分にガッカリしている」
 そして気になる進退については言葉を濁した。
「今後はゆっくり考える。今はわからない」

 

 

 さらにショッキングなニュースが駆け巡った。
 集英社オンラインが元妻によるDV容疑で今年6月に大阪府警に逮捕されていたとの記事を配信した。同記事によると、突き飛ばすなどの暴力を受けた元妻が警察に相談したことで、萩原が逮捕され、その後、弁護士、ジム関係者らに示談を迫られたため、サインして、萩原は釈放されたが、示談金は支払われていないという。同記事では、元妻が暴力によって負ったとされる膝の痣の写真や、弁護士と元妻のラインのやりとりのスクリーンショット、示談書などが“証拠”として示されている。
 試合後の総括会見で、この問題について質問を受けた榊原CEOは「(記事は)ざっと読んだが、僕らが本人に聞いている話とだいぶ違う。(記事中でコメントしている)RIZIN関係者っていうのも意味がわからない。僕らから、それに対して話をするというのは特にはないが、萩原選手から聞いている話とは随分違うなあっていう感じです」と萩原から説明を受けていたことを示唆した上で異論を唱えた。
「たぶん言い分はそれぞれにあると思うので、それがどう推移をして…法律にのっとった国のルールがあるんで、そのルールの中で、どういう結論になって萩原選手がどうなっているのかということだろうと思う」
 RIZINとしては、今後の推移を見守る姿勢を示した。
 ただ榊原CEOは、2度目の3連敗で本当に崖っぷちに追い込まれたファイターとしての萩原へは引退勧告ではなく逆に奮起のエールを送った。
「『萩原、強くなれよ!』という感じ。こんなところで終われないという思いもあると思う。長南はいい選手を作り出す力のあるコーチ。これ以上、恥をかきようはないんだから、最後ベルトを巻いてやろうと長南にすべてを託すつもりでやったほうがいい。人気が先行しているが恥をさらしながらも戦い続けて欲しい」
 萩原京平はどんな決断を出すのだろう。
(文責・RONSPO編集部)

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