筑波大、5年ぶり箱根路ならず…前半はプラン通りに進むもエースが脱水症状で失速

 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)の予選会が19日、東京都立川市の陸上自衛隊立川駐屯地から国営昭和記念公園までのハーフマラソン(21・0975キロ)のコースで行われ、筑波大は上位10人の合計タイムが11時間12分17秒で18位となり、5年ぶりの本大会出場はならなかった。流通経済大は昨年の28位から15位に順位を上げた。

 予選会には43校が参加し、10校の本大会出場枠を競った。筑波大は小山洋生選手(3年)がチームトップの1時間4分27秒で全体22位、塚田萌成選手(5年)も1時間5分1秒の39位と健闘。しかし、9番手以降は1時間9分を超えるなど記録を伸ばせず、予選通過ラインに10分52秒届かなかった。

力走する筑波大の選手ら(19日、東京都立川市で)=須藤菜々子撮影

木路修平監督「見通し甘かった」

 レース中に気温が30度近くまで上がる過酷な条件を見越し、筑波大の 木路きじ 修平監督は作戦を立てていた。「10キロ地点を10位以内で通過し、粘りきる」。前半から飛ばし、後半は地道な練習を耐え抜いてきた選手たちのスタミナに懸けた。

 10キロの通過は13位。おおむね狙い通りではあったが、そこからが誤算だった。貯金を期待したエースの金子佑太朗選手(4年)は脱水の症状が出てチーム最下位に沈むなど、選手たちが次々失速。距離が進むごとに予選通過ラインは遠のいていった。指揮官は「見通しが甘く、作戦ミスだった。選手たちは攻める走りをしてくれた」と責めを負った。

 チーム内4位と奮闘した古川幸治主将(同)は、応援に訪れた関係者らを前に「目標に届かず申し訳ない。箱根への夢は、たすきとなって次の世代に伝わると思う」と話すと、下唇をかみしめ、両手で顔を押さえた。この悔しさも糧に、来年こそ箱根路にたすきを届けたい。(伊能新之介)

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