弱視の瀬戸勇次郎 柔道73kg級で初の金メダル獲得!開始わずか45秒の完勝で2大会連続メダルの快挙【パリパラリンピック】

■パリパラリンピック 柔道男子73kg級(J2・弱視)決勝(日本時間6日、シャンドマルス・アリーナ)

世界ランキング1位の瀬戸勇次郎(24、九星飲料工業)が柔道73kg級決勝で、同3位のG.カルダニ(32、ジョージア)に一本勝ちして初の金メダルに輝いた。瀬戸は、21年東京大会銅メダルに続く、2大会連続のメダル。日本男子としては2012年ロンドン大会100kg超級の正木健人以来3大会ぶりの金メダル獲得となった。

準々決勝、準決勝といずれも一本勝ちで決勝に進んだ瀬戸。開始6秒、得意の背負い投げで技ありを奪うと、45秒には足払いを決めて技あり、合わせて一本であっという間に相手を下した。

パラ柔道は東京大会後、大きなルール変更があった。以前は障がいの程度にかかわらず体重別で行われたが、今大会では全盲と弱視の2クラスに分けられ、体重の階級も男子は7、女子は6あったものが、男女とも4つに統合された。瀬戸が東京大会で銅メダルを獲得した66kg級は消滅し、7kg増量して挑んだ。

瀬戸は、先天性の色覚障がいを伴う目の病気により弱視。柔道を始めたのは4歳で、高校3年の時に、全国視覚障がい者学生柔道大会に出場。翌年の2018年、全日本視覚障がい者柔道大会に出場し、パラリンピック金メダリストの藤本聰に勝利し、初出場となった東京パラリンピックで銅メダルを獲得した。

女子70kg級(J2・弱視)3位決定戦に挑んだ小川和紗(27、伊藤忠丸紅鉄鋼)は、背負い投げで技ありを奪うと、終了間際にも技ありを奪い、合わせて一本とし、銅メダルを獲得した。
 

■瀬戸勇次郎(せと・ゆうじろう)
2000年1月27日、福岡県糸島市出身。修猷館高校~福岡教育大学卒業。23年4月から筑波大学大学院で学ぶ

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